石川遼、今田竜二がポイント争奪戦に挑む
2013年 リノタホオープン
期間:08/01〜08/04 場所:モントルーG&CC(ネバダ州)
知っておきたい「モディファイド ステーブルフォード」とは?
PGATOUR.COM staff
2012年からスコア方式を変更したリノタホオープンは、現在PGAツアーで唯一「モディファイド ステーブルフォード」を採用している大会だ。今大会のルールに精通(ご存知の方は再確認)して、週末のモントレクスゴルフCCに是非とも注目いただきたい。
◆「モディファイド ステーブルフォード」ってなに?
「モディファイド ステーブルフォード」は、各ホール毎のストローク数に基づいたポイントを割り充て、総合ポイントを競い合うシステムだ。通常のステ―ブルフォード・スコアリングシステムと異なる点は、凡ミスに多くのペナルティが課される点。例えばダブルボギーにはマイナス3ポイントといった具合に(下記チャートを参照)。同様に、素晴らしいショットには相応のポイントが加算され、ダブルイーグルは8ポイントとなる。
◆どうして変更したの?
PGAツアーとして15年の歴史を有するリノタホオープンは、数あるツアーの大会の中でも熾烈なトーナメントとして、その評判を高めてきた。従来の「入るか外れるか」に焦点が集まるプレースタイルに、このシステムの特徴である「リスクとリワード(冒険と称賛)」が強調されることにより、選手はひとホールたりとも気を抜くことができなくなった。これにより多くのファンは、時に予想を越えるプレーに一喜一憂することとなるのだ。
「僕は本当にこのシステムが好きなんだ」と語るのは、ルール改正直後の昨年のリノタホオープンを制したJ.J.ヘンリー。「去年はエキサイティングしたよ。最後までドキドキの最高のフィニッシュだったからね」。
「最初にルール変更を聞いた時、多くの仲間たちといろんな話をしたんだ。とてもエキサイティングだったね。何と言ってもツアー唯一の大会だしね。他にも(年間を通して2、3度の行われる)マッチプレー大会もあるけど、僕らはみな、システム変更に大賛成だったよ。加えてゴルフコースも完璧にマッチングしていた。このユニークなコースで、リスクを賭けて攻めるゴルフは、本当に楽しいよ」。
PGAツアー機構も、大会側のスコアリング方式の変更決定を支持した。「昨年のルール変更で、PGAツアー機構は開催地のリノに多くのメリットがもたらされることを信じていたよ」と語ったのは、PGAツアー副社長でオペレーションチーフのアンディ・パツダー(Andy Pazder)氏。 「モディファイド ステーブルフォード」は、選手たちに積極的なプレーを推進させるだけでなく、既に多くのファンに認知されていたこの大会の価値をさらに引き上げた。最後の最後まで目が離せないエキサイティングなフォーマットだと思うよ」。
◆「モディファイド ステーブルフォード」の歴史
「モディファイド ステーブルフォード」は100年以上も昔、フランク・バーニー・ゴートン・ステ―ブルフォード博士によって発明された。ウェールズの、彼のゴルフ仲間に広められたこのシステムは、当初は実験的な意味合いが強かった。仲間からのフィードバック(感想)に満足できなかったステーブルフォード博士は、1931年に新たなフォーマットを導入した。
彼の狙いは、18ホールあるラウンド中、一度や二度の大叩きで、その日のプレーを諦めてしまうゴルファーを、トーナメントに留めておきたかった点にある。さらにスピーディーなプレーを促進する狙いもあった。やがて彼が提唱したこのシステムは、「モディファイド ステーブルフォード」と呼ばれるようになった。
2012年のリノタホオープンで久しぶりに採用されるより以前は、2006年の「ジ・インターナショナル」で「モディファイド ステーブルフォード」は採用されていた。
◆「モディファイド ステーブルフォード・スコアリングシステム」ってどういうルール?
ダブルイーグル:8ポイント
イーグル:5ポイント
バーディ:2ポイント
パー:0ポイント
ボギー:-1ポイント
ダブルボギー以上:-3ポイント
各ホールのポイントは、パー打数と関係がある。もちろんストローク数が少なければ、それだけ多くのポイントを獲得できる。
昨年の覇者、J.J.ヘンリーは、4日間通算で43ポイントを獲得。彼は大会中、3イーグル(15ポイント)、17バーディ(34ポイント)、6ボギー(マイナス6ポイント)をマークし、最終的に43ポイントを記録した。
◆どんなスコアカードを使うの?
リノタホオープン用のスコアカードは、各選手がストローク数に加え、ポイント数も書き込めるようになっている。
◆PLAYING STRATEGY IN MODIFIED STABLEFORD SYSTEM
「モディファイド ステーブルフォード」で好スコアを挙げる戦略は、シンプルな3文字に集約される。「攻めろ(Go for it)」だ。リノタホオープンでは、危険を承知で果敢に攻めるゴルファーが、多くのポイントを得る。例えばあるプロが、池越えホールに挑む場合、普段ならチャレンジしない池越えショットに挑戦しようという気にさせるのが「モディファイド ステーブルフォード」なのだ。バーディひとつ(+2)は、ボギーひとつ(-1)の2倍のポイントを得る。同様にイーグルは5ポイント、反対にダブルボギーはマイナス3ポイントだ。どのホールで勝負をかけるかは、プレーヤーの判断次第と言える。堅実なパープレーを続けるよりも、多少のボギーを厭わず、バーディやイーグルを狙いに攻める選手が、リーダーズボードのトップに名を連ねるのだ。
◆ストロークプレーとの比較
「モディファイド ステーブルフォード」は上位進出にどのようなインパクトを与えるのだろう。今年のサンダーソンファームズ選手権を例に、通常のストロークプレーと比較してみた。プレーオフにもつれたこの戦いは、ウッディ・オースティンが最初のホールでバーディを奪い、キャメロン・ベックマンとダニエル・サマーヘイズを下したことは記憶に新しい。しかし、この大会が「モディファイド ステーブルフォード」システムを採用していれば、4日間通算でオースティンよりも、バーディを1つ多く記録したベックマンが、プレーオフにはならず1ポイント差で優勝していたことになる。
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