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コロニアルで連覇を狙うザック・ジョンソン

ザック・ジョンソンは9年前初めてコロニアルに訪れた。当時の天候は風が強く、暖かく乾燥していた。グリーンに使用されているベントグラスは米国南西部のゴルフコースとしては極めて珍しかった。

ジョンソンの顔には笑みが浮かんだ。彼にとっては嬉しい条件が揃っていたのだ。「このコースを自分の得意コースなんてラベルを付けたことは無かったように思う。ただ、一番はじめに見た時から何かしっくりきていたね」

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そして9年後、それが結果として証明されたのだった。

ジョンソンは今週、コロニアルCCで開催される「クラウンプラザインビテーショナル」に昨年度優勝者として参戦する。ここでの最近4回の成績は、2度の優勝と2度のトップ10入り。彼は2009年の初日から2012年の3日目まで 毎ラウンド60台のスコアを収めた。つまり15ラウンド連続で、60台のスコアを叩き出したことになる。

2009年からジョンソンはこのコースで、合計77バーディを奪っている。この間、これ以上のバーディを奪った選手はいない。最も近いのはボー・バン・ペルトの68バーディだ。

幸運な米国ツアー選手は、各々にとって最高のコースを見つけ出すことが出来る。ジョンソンにとっては、コロニアルCCがまさにそうである。ジョンソンはツアー参加者のなかで素晴らしいショットメーカーのひとりであり、そしてコロニアルCCはショットメーカー向けのコースだ。このコースが”ホーガンの庭”と呼ばれているのも、ベン・ホーガンは正確なショットが特徴のゴルファーであり、そしてコロニアルCCにはまさにその要素が必要となるコースだからだ。

ホーガンのこのコースで最後の優勝となる5勝目を挙げたのは、1959年だった。以降、コースに多少の調整は加えられてはいるものの、このコースを得意とするタイプのプレーヤーは大きく変わらない。今回が大会30回目の出場となり、同時にシニアツアーのメジャー大会のひとつであるシニアPGAチャンピオンシップへの参加を辞めようとも考えているコーリー・ペイビンが今週のはじめに語っていたように、コロニアルCCは「時を経ても変わらないコース」なのだ。

ジョンソンもペイビンと同様、コースに打ち勝とうとするのではなく、確実さとパッティング、そしてコースマネジメントで勝利を掴むタイプである。コロニアルCCは、そんなジョンソンにこれ以上なくマッチしたコースなのだ。

「いつも聞かれる質問があるんだ。ソーシャルメディア上だろうと、スピーカーとして招待された場所だろうと、どこでもだ。『一番好きなゴルフコースは?一番好きなトーナメントは?』ってね。まあ、ここは間違いなくその答えに入るだろうね」

「古い決まり文句で良く言うだろう。『昔とは違うんだ』なんて。でも、ここはショットメーカーのコースであり、ベン・ホーガンの庭なんだ。自分が持つ全てのショット、全てのクラブを使って立ち向かうコースなんだ」

ここでは、凄いティショットは必要ない。コロニアルCCでは“ショート”な選手でも活躍することができる。そして、ここでいう“ショート”とはドライバーの距離のことではない。ズバリ、身体のサイズの話である。

例えばジョンソンの身長は180センチ、体重は72.5キロ。2011年度覇者のデビット・トムズは178センチに72.5キロ、2007年度覇者のローリー・サバティーニは178センチ、75キロ、2004年度覇者のスティーブ・フレッシュは180センチ、75キロ、そして2001年度覇者のセルヒオ・ガルシアは178センチ、72.5キロだ。

身長174センチのホーガンに至っては、一人参加したブリティッシュオープンで「小さなアイス・マン」というあだ名もつけられた。そう考えると、コロニアルCCは同じような背丈のプレーヤーに有利なコースなのだろう。

やはり175センチ、68キロと小柄なリッキー・ファウラーが、コロニアルCCを一番好きなコースのひとつにあげるのも当然だ。自身最初の3戦にて、ファウラーは毎年順位を挙げている。昨年は5位タイを記録し、コロニアルCCでの平均スコアは68.58をマークしている。

彼のゴルフ人生のどこかで、コロニアルのチェックのジャケットに袖を通す日がいつか必ず来る。そんな予感さえする。「このゴルフコースは、必ずしも飛ばし屋である必要はないんだ」ファウラーはこう話す。「僕はこのコースで、ドライバーをおそらく4、5回しか打たない。全てのホールでまずはフェアウェイど真ん中260ヤードにつけたら、勝負はそこからなんだ」

フェアウェイにのせることが、コロニアルCCで成功する鍵となる。ジョンソンはここで、今季これまでの試合よりもさらにフェアウェイを捕えていきたいと意気込んでいる。

昨年、ジョンソンはフェアウェイキープのランキングで14位だった。今年はここまで36位である。これはジョンソンにとって、2005年度の最終ランキングを47位で終えて以降、最も低いランクだ。ホーガンに続きコロニアルで連続優勝を果たす史上二人目の選手になるには、ティショットに磨きをかけることが不可欠だ。

「ここで安定して良いプレーをして行く為には、とにかくボールをフェアウェイに乗せることが大事だ。ドライバーを正確に打てないと、難しい状況になってくる」。

今週そんな思いを抱いているのは彼だけではない。コースに出るほとんどのプレーヤーが、同じことを考えているはずだ。コロニアルCCは確実なショットを要求するコースであり、それはホーガンが「変わらないで欲しい」と思っていることでもあるだろう。

情報提供:PGA TOUR

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