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ウッズを破ったのは“ビアガーデン”? 27歳の伏兵が金星

◇世界選手権シリーズ◇WGCデルテクノロジーズ マッチプレー 4日目(29日)◇オースティンCC(テキサス州)◇7108yd(パー71)

ロリー・マキロイ(北アイルランド)を決勝トーナメント1回戦で破り、勢いづくタイガー・ウッズを下したのは、名前を売り出している最中の新鋭だった。大会初出場のルーカス・ビェルレガード(デンマーク)は、1回戦でヘンリック・ステンソン(スウェーデン)を3&2で下し、準決勝で米ツアー通算80勝のスターに1アップで競り勝った。

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27歳のビェルレガードは欧州ツアーを主戦場とする身長188㎝の大型選手。2011年のプロ転向直後は長年タイトルに恵まれず、17年の「ポルトガルマスターズ」で初勝利。昨年「アルフレッドダンヒル選手権」で2勝目を挙げ、ポイントレース(レース・トゥ・ドバイ)で13位に入った。現在の世界ランキングは52位だが、昨年末に50位以内に入ったことで2週後の「マスターズ」への初出場もすでに決めている。

グループステージを突破した前夜はトーナメント表を見て、ウッズとの対戦が頭に浮かんだという。「でもすぐに切り替えた。まずヘンリックに勝たなきゃいけない」。1回戦で2016年「全英オープン」王者を破ると、初対面のウッズと対戦。「練習場にいたから、まずは自己紹介したんだ」。“完全アウエー”の空気を感じながらも、1ダウンで迎えた16番(パー5)で10mを沈めてイーグルとして土壇場でオールスクエアに持ち込み、17番(パー3)も6mのバーディパットを沈めた。

18番、相手が1.2mのパーパットを外して金星ゲット。1991年生まれにとって、ウッズはもちろん神様のような存在だ。「ずっと夢見てきたけれど、現実になるとは思わなかった。10歳の時にパッティンググリーンで練習していて、メジャーなんかで彼を倒すシーンを頭に描いていた。ウソじゃないよ」

ところで、名字のビェルレガード(Bjerregaard)の正しい発音は、初見では難しい。「(試合中に)『ビアガーデン』っていう声が聞こえたよ。持っているビールを空に掲げて、『お前はこういうことだろ!』っていう人もいた」と笑った。「タイガーの名前だけが響いていたわけじゃなかったんだ。ちょっと驚いたけど、うれしかった」。ビッグタイトル獲得の祝杯まではあと2勝だ。(テキサス州オースティン/桂川洋一)

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