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ファウラーらが新規則に懐疑 R&A最高責任者「スムーズにいっていない」

1月に施行されたゴルフ新規則に対し、欧米ツアーの有力選手らから懐疑的な声が上がっている。規則は米国のUSGAと英国のR&Aが統括しているが、R&Aのマーティン・スランバース最高責任者(チーフ・エグゼクティブ)は「新規則への移行は、私の想定よりもスムーズにいっていない」と認めた。複数の海外メディアが26日に報じた。

英スカイスポーツや米ゴルフダイジェストによると、スコットランドで記者会見したスランバース氏は新規則を適用されて複数の選手が罰打を科されたことに触れ、「いくつか、非常に残念な状況になったことは疑いの余地がないことだ」と語った。

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前週の「WGCメキシコ選手権」で旧規則の肩の位置からボールをドロップ(新規則は膝の高さ)し1罰打を科されたリッキー・ファウラーは「ひどい変更だと思う。スポーツの新規則は、選手たちの助けになるべきだ」と主張した。スランバース氏は、ファウラーの発言に理解を示しつつ「プロとして規則は把握するべきだ。新規則はボールをドロップし直すことなく、素早くプレーを再開できるようにするためのものだ」と強調した。

キャディが選手の後方に立つことを制限する規則をめぐっては、1月の欧州ツアー「オメガドバイデザートクラシック」で、パッティングの際にキャディがカップと球の後方線上にいたとして李昊桐(中国)が2罰打を科されたが、「キャディはアドレス直前に移動していたのではないか」と物議をかもした。

米ツアーでは2月の「ウェイストマネジメント フェニックスオープン」で、同様の規則違反によりデニー・マッカーシーに科された罰打が、キャディが素振り直後に移動し、マッカーシーもアドレスを解いていたことから翌日に取り消された。USGAとR&Aは同大会後の今月6日、制限の内容を事実上改めた

米ゴルフチャンネルなどによると、USGAのマイク・デービスCEOは23日、テキサス州で行ったUSGAの年次総会で「ルール変更は成功している」とし、R&Aとは異なる認識を示した。スランバース氏は「現実的な問題として受け止めている」とした上で、「これはゴルフ規則で最大の変更。目的を忘れないでほしい。簡略化やゴルフをより近代的にするためのものだ。今後も問題解決に向けて努力する」と述べたという。(編集部・林洋平)

ゴルフ規則(抜粋)

10.2b(4)
キャディがプレーヤーの後方に立つことの制限。プレーヤーがストロークのためのスタンスをとり始めてからそのストロークを行うまでは:
・プレーヤーのキャディはどのような理由であってもプレーの線の球の後方延長線上やその近くに故意に立ってはならない。
・プレーヤーがこの規則に違反してスタンスをとった場合、そのスタンスを解いたとしても罰を免れることはできない。

14.3 救済エリアに球をドロップすること
b. 球は正しい方法でドロップしなければならない
・球は膝の高さからプレーヤーや用具に触れないように真下にドロップしなければならない。
※「膝の高さ」とは、真っすぐ立ったときのプレーヤーの膝の高さのこと

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