松山英樹が19年初戦へ アマチュア・金谷拓実は米ツアーデビュー
「勝てるように頑張りたい」 松山英樹、連日の「66」で首位浮上!
前日、PGAツアーでの自身最多アンダーパーとなる7アンダーをマークした松山英樹が、この日も同じく7アンダー「66」(パー73)でラウンド。「ヒュンダイトーナメントofチャンピオンズ」3日目を終えて通算スコアを17アンダーとし、ジミー・ウォーカーと並ぶ首位タイに浮上した。松山が首位で最終日を迎えるのは、昨年の「クラウンプラザインビテーショナル」以来、2度目となる。
この1年間の優勝者だけがプレーすることを許されるマウイの舞台。激しい起伏のあるプランテーションコースatカパルアは、強い風とアンジュレーションのあるグリーンも相まって、経験がものをいうコースとして認知されている。
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だが、今年が初出場の松山は、初日「70」、2日目と3日目はともに8バーディ1ボギーの「66」と経験不足をものともしない。松山にとって、2日合計「132」はPGAでの連続する2日間での自身最少ストロークだ。開幕前、「どれだけ練習ラウンドをしても関係ない。試合での経験が、試合で生かされる」と話していた通り、日に日にプレーの精度も高まっている。
この日は1番で第2打をグリーン右の崖下に落として、なんとかボギーで切り抜ける苦しい立ち上がり。昨日までとは違う風が吹き、「そんなにミスショットではないと思ったけど、昨日までの風と同じ感じで打ってしまった」と振り返ったが、そこから怒濤のバーディラッシュで盛り返した。
5番(パー5)でこの日最初のバーディを奪うと、7番からは3連続。9番(パー5)の2打目では“左足下がりでつま先下がり”という難しいラフから、残り184yを6Iでグリーンエッジまで運んで2パットの楽々バーディとした。
その後の3ホールはパーを続けたが、13番で上から4.5mを沈めて通算14アンダーへ。グリーン脇のリーダーボードで、首位に立つウォーカーが16アンダーに伸ばしていることを確認した矢先だった。
そこから再び3連続バーディとして、通算16アンダーで迎えた17番。突如、松山のショットが乱れ始める。フェアウェイからの第2打は、グリーンは捉えたものの大きく右に出るミスショット。続く18番のティショット、セカンドともに「“どうしたんだろう?”っていうくらい悪いショットが続いた」という中で右ラフまでたどりつくと、そこから残り51yのアプローチを60度のウェッジでピンをかすめて60cmにぴたり。最後は頼みのアプローチで、バーディと首位の座をもぎ取った。
「パットはいい。でも、ショットは良いところと悪いところの差がはっきりしている」と完璧なゴルフでないことは自覚している。それでも、「明日はそういう(ミス)ショットが増えてくると思うけど、ナーバスにならず、前向きに捉えてやっていきたい」と困難を受け止める心の準備は出来ている。
ここまで来れば、ショットがどうこうという話ではない。勝つか負けるか、それだけだ。「(去年)メモリアルで勝った自信をこっちでつなげたいと思っていた。こういうチャンスが久しぶりに来たので、勝てるように頑張りたい」。その瞳は、勝負師の鋭い眼光に変わっていた。(ハワイ州カパルア/今岡涼太)