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遼、圧巻イーグルでトップ10!「ほぼ完璧なラウンドだった」

「HPバイロンネルソン選手権」最終日、通算3アンダーの32位タイからスタートした石川遼は、1番で2.5メートルを沈めるバーディ発進。2番、3番はチャンスにつけるも決められず唇を噛んだが、4番でラフから4メートルにつけてバーディとし通算5アンダーへ。ここ4日間で一番強く吹いた風の中、着実に上位への階段を上っていく。

9番のティショットを右にミスして池へと入れてダブルボギーを叩いたものの、石川はひるまなかった。「10番、11番は距離もあまり長くないので、すぐにチャンスホールが来るなと思っていた。切り替えるしかなかったです」。その言葉通り、10番はドライバーでフェアウェイをキープして、3メートルを沈めてガッツポーズ。続く11番も「ちょっと迷ったけど、今のドライバー(の調子)なら行けそうな気がした」と、ドライバーで直接池越えのグリーンを狙って手前のバンカーまで運び、そこから50センチにつけて連続バーディ。きっちりと2ホールで9番のミスを帳消しにした。

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その後、ボギーとバーディを1個ずつスコアカードに記して、迎えた16番(パー5)。石川に今週一番の見せ場が訪れた。強烈なアゲンストの中、ティショットは左ラフ。そこからアイアンでフェアウェイにレイアップして、ピンまで残りは128ヤード。8Iで抑え気味に放ったショットは、グリーンで1バウンドすると、そのまま直接カップに消えた。

大ギャラリーを興奮に巻き込むショットに、石川は両手を挙げて応える。最終ホールをボギーとしたものの、この日「67」、通算6アンダーで4日間を終えた石川は、今季自己ベストとなる10位タイフィニッシュ。フェデックスカップポイントは72.5を加算して、同ランキングも143位へと浮上を果たした。

「ミスはあってしょうがないけど、ほぼ完璧なラウンドだったと思う。昨日より1~2打くらい難しいコンディションだったので、目標にしていた5アンダーに近いものは出せたと思う」と充実感を滲ませた。

「予選を通るのは今も難しいと思っているけど、これまでは初日から優勝争いをしている感じでエンジンを掛けていって、予選を通るか通らないかだった。でも、ここ数週間は初日には初日、2日目には2日目とその日その日でプレースタイルが変わっている。それができるようになってきたのがここ一ヶ月」と、手応えを掴み、そして結果へと繋げている。

石川のホールアウト時に優勝争いをしていたベ・サンムン。彼との差はどの程度なのかと聞くと、石川は迷わずにこう答えた。「もうちょっとだと思います」。その言葉が素直に受け入れられる今週の石川のプレーだった。(テキサス州ダラス/今岡涼太)

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