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今日のタイガー/全米プロ2日目

午後2時5分、アウトからスタート。午後からは西からの風が吹き、気温が30度近くまで上がった。一緒にラウンドしたのは昨日と同じリッチ・ビームデビッド・トムズだった。4オーバーの「74」、トップと8打差の58位という位置でスタートしたタイガー・ウッズ。2日目は1バーディ、3ボギーの「72」でトータル6オーバーの39位。トップのショーン・ミキールとは9打差で決勝ラウンドを迎えることになった。

内容は、4番のパー5で3オン、1パットのバーディ。5番は左のラフに入れて横に出すだけで3オン、2パットのボギー。16番は2.5メートルのパーパットをはずしボギーとした。最終18番でも2打目134ヤードをオーバーさせ、3オン、2パットのボギーでフィニッシュ。フェアウェイキープ率は64.2%(9/14)、パーオン率は61%(11回)、パーオンのホールの平均パット数1.90、合計パット数は31回だった。

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2日目の午後は昨日の午前のプレー時よりも風が強くなり、風向きも読みづらかった。グリーンはより一層硬くなり、深いラフなどの罠も多いため今年の全米オープンよりも難しいセッティングとなった。

そんな中タイガー・ウッズは内容の濃いプレーを披露した。左右にぶれていた初日とは変わりティショットは安定度が増した。4番、570ヤードのパー5では残り260ヤードからロングアイアンで見事なハイドローを放ちグリーンを捕らえた。唯一ティショットで大きなミスを犯した8番でも、2打目以降のショットで凌ぎミラクルパー。最終日のような殺気を感じさせる表情を持続し続け1日のラウンドを終えた。下りの難しいバーディパットが多かったためにバーディは4番のロングホールのみとなったが、決勝ラウンドでのタイガーチャージを予想させる内容だった。

スタート前の練習場では試合で振るスウィングリズムの8割ぐらいのスピードのショットを放っていた。上半身、下半身、そしてクラブヘッドをハーモナイズさせるドリルである。ラウンド中はインパクト後からフォロースルーにかけて、右の肩を積極的に前に出す動きを心掛けていた。地面と並行になるよう、フラット気味に早くクリアーさせていた。特にドライバーではこの動きが良く、フェアウェイをキープする回数が増えた。

ただショートアイアンでインパクトが少し強く入り過ぎていたためにピンの奥に行くケースが多かった。メジャー戦の緊張感の中、インパクトを軽くするのは至難の業。スウィングリズムをゆっくりするのも難しい。ショートアイアンのときだけ、スタンスの幅を狭めれば体重移動が少なくなり、解決できるはずだ。

週末、雨が降る予報はない。グリーンはさらに硬くなると予想される。奥から手前に傾斜の強いグリーンで難しいピンは手前。手前のピンが多くなると優勝スコアはオーバーパーになるだろう。

今週のタイガーには焦りが見られる。パートナーであるキャディーのスティブ・ウイリアムスとの会話も少ない。もう少しキャディーとの会話を増やすことによってショットやパットの苛立ちは和らげるのではないか?

ムービングデーと呼ばれる3日目、タイガーウッズは最終組よりも3時間以上早くティオフする。午後からはコンディションが難しくなるので、タイガーにとってはかなり有利となる。上位の選手に「タイガーがチャージをかけてきているぞ」と知らせることができるかどうか。

今年最後のメジャーもあと2日間。残された36ホールにはたくさんのドラマ、ミラクルショットが待っているに違いない。

解説/アンディー和田
1968年11月 東京出身、アリゾナ大学卒業(チームメイトには ジム・フューリッククリスチャン・ペーニャロバート・ガメス)、1991年プロ転向、アジアツアー、カナダツアー、南米ツアー などを経験、1998年シンガポール キャリアー オープン優勝。 青木功中嶋常幸、大町昭義、芹澤信夫、加瀬秀樹横尾要海老原清治など ツアーキャディーの経験や 2000年から3年間 ゴルフチャンネルのトーナメント解説で ライダーカップ、ヨーロピアンツアー、女子ツアー、ネイションワイドツアーを担当。

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