全米プロ優勝/フィル・ミケルソンの単独インタビュー
フィル・ミケルソン(4アンダー/優勝)
「ええ、優勝できて感無量です」
-「昨日の夜は今日最初に臨む1メートルの大切なパーパットのことで頭が一杯だったんじゃないですか?」
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ミケルソン
「14番のパットは決して難しくありませんでしたが、15番以降のことに気持ちが先走りしないようにあのパーパットのことだけをじっくりと考えていました。上りでほぼ真っ直ぐなパットだったので比較的簡単でしたが、あれをしっかり沈めて落ち着いたところで15番でティショットがうまく打てたと思います」
-「17番ではバーディパットが決まりませんでした。あなたは先週からずっとチャンスを逃しても胸を張って前に進むだけと話していましたが、18番ではそんな気持ちでティショットが打てたんですね」
ミケルソン
「私は17番と18番の両方をバーディにしないと優勝できないと思っていました。トーマス・ビヨーンとスティーブ・エルキントンは共に3アンダーで18番を迎えましたからね。17番で何故あのバーディパットが沈まなかったのか今でも分かりません。ガッツポーズをしようと思った途端にカップに蹴られてしまったんです。18番のティに向う時は最後をバーディとしなければプレイオフには進めないと思っていました。そしてドライバーでうまくフェアウェイの真ん中に運んだのです。向い風だったのでかなり飛距離を稼がないとツーオンが難しくなると覚悟していましたが、5日間で最高のドライバーショットが打てましたね。だから、そのあとスプーンでグリーンの右まで運べたんだと思います」
-「ティショットのボールはまるで運命のようにフェアウェイのど真ん中に引きつけられていきましたよね。その後、セカンドショットの時はバーディなら優勝と分かっていましたか?」
ミケルソン
「ビヨーンとエルキントンの二人が最後をパーとしましたからね。あれで気分的に乗れました。バーディを奪えばプレイオフではなく優勝できると分かったからです。ツーオンツーパットのバーディなら勝てると思った時はワクワクしましたね」
-「ジャック・ニクラスの記念プレートを軽く叩いたのは縁起を担ぎですか?」
ミケルソン
「前向きな気持ちを持ち続けるためでした。ニクラスはかつて1番アイアンで会心のショットを放ちグリーンを捉えましたが、私も向い風の中、3番ウッドでうまく打てたと思います。グリーンの真中に乗せるつもりでしたがボールは左に曲がらずグリーン左のラフに捕まってしまいましたけどね」
-「あなたはまだ子供の頃、裏庭の茂みから打つ練習を数え切れないくらいこなしたと思います。それだけに18番の3打目には自信があったでしょうね」
ミケルソン
「自信が持てるほど楽な状況ではありませんでしたが、必ずうまく打てると自分自身に何度もいい聞かせアグレッシブなスイングをしました。あんなショットは何度も経験済みですし、子供の頃の練習も思い出したんです。あのラフからはしっかり打たないと脱出できません。幸い思い通りのショットが打て、うまくピン側に寄せることができました」
-「メジャー2勝目といってもまだ実感が沸かないかもしれませんが悲願の初優勝の時と比べて気分的にはどう違いますか?」
ミケルソン
「たしかに勝ったという実感はありませんが、次のメジャーまで半年以上の期間がありますからそれまでゆっくりとこの喜びを噛み締めるられるなんて嬉しいですね」
-「あなたにとってメジャー50試合目の通算2勝目。レフティでメジャー2勝を挙げたのは初めて。全米プロでのレフティチャンピオンも初めてですね」
ミケルソン
「ありがとうございます。私は通算50試合での2勝目というよりも、メジャー過去8試合での2勝目だと思っています」