【WORLD】エビアンマスターズのメジャー昇格の是非
今日のタイガー/昨年とはまったく違う気持ちで挑む5度目大会制覇!
今年のマスターズはタイガー・ウッズにとって特別な大会となる。タイガーにとって過去4回制覇しているマスターズトーナメント、97年大会はプロフェッショナルとして初めて挑んだメジャー大会であった。1996年にプロ転向してからすぐツアーで2勝していたものの、メジャー戦でタイガーがどこまで通用するかが注目になっていた中、タイガーはすばらしいゴルフを展開し終わってみると通算18アンダー、2位に12打差をつけての圧勝でグリーンジャケットに袖を通した。
タイガーは先週の世界ゴルフ選手権WGC CA選手権でもその1997年のことを振り返って話している。なんといっても忘れられないのは優勝を決めた後のアールさんとの「ベアーハグ」抱き合うシーンだそうだ。前年(1996年)の最終戦、ツアーチャンピオンシップの時に心臓発作で倒れてしまって、緊急手術を行い、生死をさまよったというアールさんは翌年4月、ドクターストップを押し切ってマスターズの会場に来ることになる。大会前にパッティングで問題を抱えていたタイガーに的確なアドバイスをすることになるが、最終日の前夜にも「明日はお前にとって人生で一番大事なラウンドになるだろう。お前はしっかり力を出せるだろう。自分のゴルフに集中してやっつけろ」と話をしてくれた。タイガーは父がいなかったらあのマスターズの勝利はなかったと語っていた。
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昨年は容態がかなり悪かった父アールさんを心配しての参戦。最終日はトップを走るビュイックインビテーショナルで優勝、欧州ツアー・中東ドバイではWGCアクセンチュアマッチプレーは3回戦敗退、パーマー招待は最終日途中1打差に迫りながらものバックナインで8オーバーとし22位。そしてWGC CA選手権では優勝している。
これまでタイガーが優勝したメジャー12勝は、すべて3日目のリードをキープしての逃げ切り。まだ逆転メジャー制覇を経験したことはない。これまでの戦歴から、第2ラウンド、第3ラウンドで60台を叩き出し3日目終了時にトップになれば、5度目のグリーンジャケットは手中にしたと思ってもいいかもしれない。圧勝のタイガーもいいが、今年は逆転優勝のシーンを期待してしまう。大会前の優勝オッズ(英国ブックメーカー)ではタイガーがもちろん一番人気で、オッズは2.2倍。次はディフェンディングチャンピオンのフィル・ミケルソンで8倍、アーニー・エルスの13倍と続いている。
解説/アンディー和田
タイガー・ウッズのマスターズ全成績
開催年 結果 通算 初日-2日目-3日目-最終日(合計)獲得賞金
2006年 3位タイ -4 72-71-71-70(284)$315,700
2005年 優勝(プレーオフ) -12 74-66-65-71(276)$1,260,000
2004年 22位タイ +2 75-69-75-71(290)$70,200
2003年 15位タイ +2 76-73-66-75(290)$93,000
2002年 優勝 -12 70-69-66-71(276)$1,008,000
2001年 優勝 -16 70-66-68-68(272)$1,008,000
2000年 5位 -4 75-72-68-69(284)$184,000
1999年 18位タイ +1 72-72-70-75(289)$52,160
1998年 8位タイ -3 71-72-72-70(285)$89,600
1997年 優勝 -18 70-66-65-69(270)$486,000
1996年(アマ) 予選落ち +6 75-75- -(150)賞金なし
1995年(アマ) 41位タイ +5 72-72-77-72(293)賞金なし