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羽川豊の全英オープン生レポート/明暗は10番!気持ちの切り替えが勝敗を分けた!

パドレイグ・ハリントンはアイルランド出身ということもありますが、風に対するゴルフが上手いですね。それにしても凄い試合でした。最後はハリントンの独壇場でしたが、途中は誰が抜け出すのか全く分かりませんでしたね。

ターニングポイントは10番でした。3連続ボギーを叩いて大ピンチとなったハリントンですが、ハーフターンで気持ちを切り替えることができて、10番でパーセーブしたのが大きいですね。10番はグレッグ・ノーマンと同じようにティショットを左のラフに外すミスショットでしたが、良いライにボールがあったので2オンできてパーを取れました。気持ちが切れそうになっていましたが、あのパーで落ち着くことが出来ました。

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11番もピンチではありましたが、10番があったからこそパーで凌げましたし、その流れが13番のバーディにつながりましたね。勝負どころはこの13番でした。この日初めてのバーディですし、あの場面でノーマンとは3打差。思わずガッツポーズが出たのも納得ですね。ある意味、これで行けると思った瞬間だったと思います。15番でもしっかりバーディが取れましたし、17番のイーグルはおまけみたいなものですけど。

対象的にノーマンは10番のボギーで気持ちが少し落ちてしまったと思います。9番で再び単独首位に戻って、さあこれからというときのボギーでしたので。その流れが12番からの連続ボギーになってしまいました。

ノーマンは1番のティグラウンドで、ティショットに使用するクラブを迷いました。最初ドライバーに手をかけたのですが、アイアンを抜きましたね。結果的にフェアウェイに運ぶことが出来ましたが、気持ちが明らかに前日とは異なりました。3日目は追いかける立場でスタートしたので、ドライバーで迷いなく振っていけました。やはり、リーダーに立ったときはスコアを落としたくないという心理状態になってしまいますね。

1番でドライバーを持ったらトラブルになっていたかもしれません。でも、その守りに入る気持ちが前日までのリズムを崩してしまいました。中盤からドライバーを選択する回数も増えましたが、前日のように迷いなく打つためにも、もっと早い段階でドライバーを選択するべきだったかもしれません。

これは、その場に立った選手にしか分かりませんので、とても難しい問題です。最初からドライバーだったら、もっとスコアを崩したかもしれません。選手は自分で決めたことなので、終わったあとに後悔をすることもないでしょう。それにしても50歳を超えて、メジャーの舞台で、優勝争いを最後まで出来るのですから、ノーマンの凄さを改めて思いました。

今週は私もそのノーマンと同じ舞台「全英シニアオープン」で戦いますので、関心ばかりはしてられませんね。結果はどうあれ、嵐になろうと、今週の選手たちの戦いを目の当たりにしていますので、最後まで諦めずに戦いたいと思います。

羽川 豊 Yutaka Hagawa
栃木県出身。専修大学時代に朝日杯全日本学生選手権4連覇。ツアー通算5勝。1982年「マスターズ」15位タイなど。2008年、ついにシニアツアーデビュー。全英オープン現地生レポートの翌週には、シニアメジャーデビュー戦「全英シニアオープン」の出場を控えている。再びプレーヤーの視点で、今回の全英オープンレポートを行う。

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