タイガー、オーガスタのコース延長は望むところ
「マスターズ」プレビュー:新オーガスタ・バックナイン
2002/04/08 09:00
生まれ変わった「オーガスタ・ナショナル」。バックナインではまず、10番パー4が10ヤード伸びて、495ヤードに。ティーボックスが後ろに下がっただけでなく、左にも動いたことで、選手はさらに鋭角に左に曲がるフェアウェイを攻めることになる。2打目地点は、右から左に離れるダウンヒルのライになり、そこから狙うグリーンへはフェアウェイがかなり狭まっていく。グリーンは右から左に厳しい傾斜。またグリーン後方から前に向かっても傾斜が強い。グリーンを右に外せば確実に右手前のバンカーにはまり。左に外した場合はフラップショットでピンを狙い、かなり厳しいパットをねじ込まなければパーは取れない。
続いて11番パー4。こちらはティーグラウンドを動かし、ヤーデージは35ヤード延長の490ヤード。ティーボックスが右に移動したことで、フェアウェイは左から右への緩やかなドッグレッグ。このレイアウトのため、選手達は木々を避け、フェアウェイのど真ん中狙いでドライバーを打たなければならない。グリーン左手前に池があることから2打目はたとえロングヒッターでもロングアイアンが必要となる。
<< 下に続く >>
バックナインで最初のパー5となる13番は25ヤード延長され、510ヤードに。この距離ならばどんな選手も2オン狙い。距離が伸びたことで、90度に鋭角に曲がるフェアウェイで森越えせずともすみ簡単になると思われる。2オン狙いの選手にとって厳しいのはグリーン手前のクリークとグリーン奥に並ぶバンカー。
14番パー4も35ヤード延長され440ヤードに。多くの選手が今年からはドライバーで攻めてくるだろう。左ドッグレッグの曲がり地点狙いで攻めてくる形になる。2打目以降の難関はフェアウェイが右に大きく傾いている上に、その右側の林に木々が増やされた点。またここのグリーンは手前3分の1にマウントがありショートすればボールは容赦なく転がり落ちていってしまう。
そして最終18番パー4は60ヤードも延長され465ヤードに。このホールの延長が一番の特徴と言われている。今年のマスターズでは18番でショートアイアンの出番はなくなった。最初の左サイド・バンカーがティーグランドから300ヤード地点。またアップヒルのフェアウェイではボールの転がりは期待できない。ほとんどの選手が2打目に200ヤード以上残してくるだろう。グリーンは後方右側に少々大きくされ、選手にとって的が大きくなったという形ではあるが、反対に未経験のカップ位置が作られ、選手たちを困惑させることだろう。