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2012年 全米プロゴルフ選手権
期間:08/09〜08/12 場所:キアワアイランドリゾート(サウスカロライナ州)

首位タイ浮上のタイガー、パットが絶好調!

強い風が吹き荒れた大会2日目、タイガー・ウッズは3バーディ、2ボギーとうまくスコアをまとめて通算4アンダーのトップタイに浮上した。タイガーはパーオンを外しても多くのホールで粘り強いパーセーブのパットを沈めていった。バーディを奪ったのは、2番、4番、12番。8番(パー3)ではグリーン右からセーブできずにボギー。そして最終ホールで痛恨の3パットを喫してしまったが、多くの選手がスコアを崩す難しいコンディションの中でアンダーパーを記録し前日の14位タイから首位へ順位を上げた。

比較的易しいスタートホールの1番で、タイガーはアイアンでティショットを打ってフェアウェイをしっかりと捕らえるが、116ヤードのセカンドショットでグリーンに届かずショート。難しい3打目のアプローチはピンを越えて4メートルオーバーといきなりピンチを迎える。しかしこの左から右に曲がる下りのパーパットを沈めてパーセーブに成功。

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追い風となる2番ホール(546ヤード)ではビッグドライブを放って2打目は188ヤード。ここは8番アイアンで2オン、2パットのバーディ。3番は391ヤードと距離は短いが難しい砲台グリーンがあるホール。ここでタイガーは124ヤードからの2打目をオーバー。奥からの寄せも7メートルオーバーして再度ピンチを迎えるが、このパーパットを入れてガッツポーズを見せた。

4番は9番アイアンで放ったショットが追い風に乗らず、ピン手前に12メートルに載っただけ。しかしこの長いバーディパットを入れて好調なパッティングの勢いは止まらない。5番ではグリーン手前からの砂地エリアからピン右2メートル。左から右に少し曲がるパーパットはカップの真ん中から入るナイスパットでパー。

最初の5ホールでわずか6パットと初日(22パット)と同様、素晴らしいタッチで単独トーナメントリーダーに浮上した。このあと8番では6番アイアンでグリーン右にプッシュアウト。砂地エリアに捕まってしまいボギーとしてトータル4アンダーに戻す。前半は1アンダー「35」でターン。

左からの向かい風が4ホール続く難しい後半、10番、11番とパーにしてから、池が絡むトリッキーな12番でバーディを奪取。残り165ヤード、左から強い風が吹いている状況でタイガーは8番アイアンで球の高さを抑えた低めのショットでピンそば1.5メートルに寄せるスーパーショットを披露した。もちろんこのバーディを沈めてトータル5アンダーにしたタイガーは13番、14番と連続でパーオンができなかったが1パットパーで凌(しの)いだ。また16番(パー5)ではグリーン手前のカラーまで2打で進めてバーディチャンスを迎えるがここはパターで強く打ちすぎてしまいグリーンオーバー。どうにか4打目を寄せてパーを拾った。最終18番では3パットのボギーでスコアを落としてしまい単独リーダーではなくトップタイとなってしまったが明日の第3ラウンドはビジェイ・シン(フィージー)との最終組でプレーをする。

<プレー後のインタビュー>

(ラウンドの振り返り)
「タフな一日でした。慎重にプレーをしなければいけなかったですね。短いパットも油断をしてはいけませんでした。風の影響でパターを真っすぐ引くことができずに切り返して軌道を修正する必要があるほどでしたよ。粘り強くプレーをすることが必要でした。地面を使って球を転がすという事ができればいいのですが、このパスパラムという芝と雨の影響で軟らかい地面の状況を考えるとそれはできませんでした。グリーン周りもそうです。風に影響を受けないように転がしたいのですが、この芝はあまり転がらずに途中で止まってしまいます。海の横にあるリンクスタイプのコースですがボールを空中に上げてくる作戦が要求されるコースです。しかし風が強い…難しいタフな一日でした。自分のプレーには満足しています。アンダーパーでしたからね。今日の目標はイーブンパーかそれ以上のアンダーパーで回ることでした。目標が達成できて良かったです」

(現在のポジションについて)
「この位置は経験しています。まだ途中、折り返し地点ですよ。ここから長い道のりです。明日以降の天気予報は分かりませんが、今日のような日がまたあれば難しくなりますね」

(ティショットの安定感について)
「はい、いい感触でスイングができています。今年はずっとティショットが安定していますよ。今年のデータを見れば分かると思います。ティショットがとても安定していますが、パッティングは不安定です。パッティングがかみ合えばいい方向に向かうでしょう」

タイガーがプレーを開始した午後2時の気温は32度、湿度67%。風は南南西の方向から秒速9メートルから11メートル(一番強いときは16.8メートル)。幸い予報にあった雷はコースに接近することはなく中断なしでプレーを終えることができた。強風とプレーの進行の問題で18ホールを終えるまでに5時間30分以上の時間かかかるという長いラウンドとなった。大会初日は44人の選手がアンダーパーを記録していたが、2日目のアンダーパーラウンドはわずか4人。平均ストロークは78.1を越えるというタフなコンディションだった。

多くの選手はスコアを落としていた左からの向かい風が吹く5番から13番までの9ホールでタイガーは1バーディ、1ボギーのイーブンパーで凌(しの)いだ。ちなみにこの9ホールで一緒の組で回っていたキーガン・ブラッドリーは4オーバー。石川遼も4オーバー、藤田寛之は8オーバーと苦しんでいた。ボールの高さと出球のコントロール、そして左右のスピン量と見事な安定感を披露していた。しかしなんといっても流れをつかんだのは1番から5番までのパッティングだろう。2番は2オン2パットのバーディだったがバーディパットは3メートルと嫌な距離だった。最初の5ホールは進行がとても遅く、もしこのホールでスコアを落としていたら全く違った展開になっていただろう。タイガーは前週「WGCブリヂストンインビテーショナル」で初日33パット、2日目29パット。4日間で合計121パットと苦しんだ。先週金曜日のプレー後のインタビューでは「軌道を修正する必要がある」と説明、プレー後かなり練習を積んでいた。

今週は先週よりもパターヘッドのトウの部分を地面につけるようにライ角の修正をしていたようにも見える。強風の中で体がぶれずにしっかりと頭を動かさずにストロークができるところはトレーニングでの体幹の太さ、下半身の安定度も関係しているように思える。

第3ラウンドのティタイムはプレーを終えることができなかった1人の選手がプレーを終える明日の朝発表になるが、タイガーとビジェイ・シンの最終組は午後3時にスタートする予定。明日また同じような風が吹くとなるとティの位置を前に出すセッティングにする可能性がある。週末、12番のパー4はワンオンが可能な300ヤード弱にするというということだが、それが3日目になるのか最終日になるのは分からない。明日のムービングデーは、多少は易しいセッティングにしてくるだろう。そんな中タイガーは攻める気持ちを持って60台のスコアを出すことができるかどうか、特に4つのパー5でのプレーが大事になる。

★ラウンドデータ
69-71=140(4アンダー)
2日目71(1アンダー)

フロントナイン35(1アンダー)
バックナイン36(イーブンパー)

・バーディ:3ホール
・ボギー:2ホール

・パー3:1オーバー
・パー4:1アンダー
・パー5:1アンダー

・フェアウェイキープ率:71.4%(14ホール中10ホール)
・パーオン率:50%(18ホール中9ホール)
・合計パット数:26パット
1パットホール11回

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