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2012年 全英オープン
期間:07/19〜07/22 場所:ロイヤルリザム(イングランド)

武藤俊憲、日本勢最上位の15位タイで決勝へ

「頭がよく回っていない。それくらい疲れました」。「全英オープン」2日目、ホールアウト直後の武藤俊憲は思わずそう漏らしていた。リンクスコース特有の風雨は鳴りを潜めていたこの2日間だったが、この日はカップがグリーンの傾斜の頂上付近に多く切られ、アプローチ、さらにパッティングで選手たちの神経をすり減らした。

1番(パー3)ではティショットをダフって大きくグリーンをショート。さらに、2番の第2打を引っ掛けてグリーン左に外した武藤は「自分で勝手に全英の雰囲気を作ってしまった」と反省する。「全英で(初日を終えて)6位だなんて思いながらだと、プレーの邪魔をしてしまいますね。2番でキャディの小田さんと『いつも通りプレーしないとダメだよね』って話して、力を抜いてとにかく耐えようと切り替えました」と、早い段階でメンタルを修正した。

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13番で残り125ヤードをPWで1mにつけてこの日初バーディを奪い、通算2アンダーへとスコアを戻したが、ここからロイヤルリザムの難所が待っている。14番でティショットを右のクロスバンカーに入れてボギーとすると、続く15番のティショットも大きく左へと曲げてしまう。ロープを越え、止まったのはギャラリーの踏み固めたベアグランドの上。20ヤード程前方にテレビ塔がそびえ、救済を受けることも可能だったが、ラフへのドロップを避けて、そのまま塔の左からスライスをかけてグリーンへと運んだ。

16番ではフェアウェイからの第2打が、右に出てバンカーに捕まりボギーとしてしまう。「ショットの内容は60点」と言う武藤。それでも、最終18番で2.5mのフックラインを沈めてバーディフィニッシュ。「1カップちょっとのフックライン。カップを見たら入らないけど、カップを外す勇気を持てた。このショットなので、全体では80点」と、耐えるゴルフの2オーバーに及第点を与えていた。

通算1アンダーでホールアウトし、自身3度目の挑戦にして初の予選通過を15位タイで果たした武藤。未知の領域となる決勝ラウンドへ向けて、「今日のように耐えるところはしっかり耐えて、『武藤、頑張っているな』と言われるようにやりたいです」と、さらに気持ちを引き締めていた。(英国リザムセントアンズ/今岡涼太)

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