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2012年 全英オープン
期間:07/19〜07/22 場所:ロイヤルリザム(イングランド)

タイガー、全英でメジャー通算15勝目なるか

タイガー・ウッズは2008年6月にメジャー通算14勝目を挙げて以来、4年以上メジャータイトルから遠ざかっている。今シーズンはPGAツアーで3勝しているものの、マスターズでは40位、全米オープンでは週末スコアーを崩して21位タイと奮わず。また、予選落ちも2回あり安定性に欠けている。タイガー自身もやはり15回目のメジャー制覇をするまでは“完全復活宣言”とはいかないだろう。

過去2000年、2005年、2007年とタイガーは全英を制しているが、昨年は膝の故障で欠場。アマチュアとして参戦した2回を含めると今年が参戦16回目となる。今年の会場となるロイヤルリザム&セントアンズは1996年と2001年にプレー。96年はアマチュアだったが、第2ラウンドに「66」を出してシルバーメダリスト(ローアマ)、22位タイフィニッシュ。デビッド・デュバルがトータル10アンダーで優勝した2001年大会は、3日目に「73」と順位を落としトータル1アンダー、25位タイで競技を終えている。

大会開幕2日前の公式記者会見でタイガーは明るい表情で以下の質問に応対した。
Q:大会の準備はいかがでしょうか?
「まずまずですよ。コースでは日曜日、月曜日、そして今日プレーをしました。3日間で2つ違う風の方向でプレーができたのは良かったと感じています。違う状況でそれなりに対応することができました。大会がスタートする木曜日を楽しみ。コースはリンクスにしてはソフトな感じですが、決して軟らかいということではありません。ボールが着弾する跡がグリーン上でついているので普段のリンクスとは異なりますね。全体的にコースコンディションは素晴らしいです。コースをしっかりと準備していい仕上がりにしていただき大会が楽しみです」

Q:全英が好きだということですが理由は?
「なんといっても歴史が一番古いということ。そしてリンクスコースをプレーするには多彩なショットを要求されます。最近のコース設計には失われている点ですね。すべてが空中戦になっています。しかしこの大会はいろいろな選択があります。風が5度方角が変わっただけで、コースがガラッと変わり戦略プランもそれに対応しないといけません。そしてすべてがこう拡大というか、大きく影響するんです。場所によってはドローとフェードの球筋を替えただけで5ヤードの違いではなく30、40、50ヤードの変化があるんです。そういうことを考えながら、球の高さももちろん検討しないといけません。私はこういうチャレンジが好きです。初めてリンクスを経験したのがカーヌスティーとセントアンドリュースという最高のリンクスコースだったので、その時にすぐリンクスコースに魅了されてしまったんでしょう」

Q:練習ラウンドを経て注意しなければいけないのはどのあたりでしょうか?
「そうですね、やはりここではラフに注意ですね。そしてバンカーにも注意しないといけません。バンカーを避けるのには越える所、手前で止める所、又は横を狙うところといろいろな状況がありますね。少し引っかけたり、プッシュしてしまったりするとバンカーのアゴで止まってしまうケースがあります。今週はしっかりとフェアウェイを捕らえること、そしてグリーンにパーオンすることが大事です。5番などは難しいのでタフな状況になるでしょう。 そしてリンクスではバンカーを避けないといけません。バンカーに捕まるとグリーンを狙えませんからね。バンカーに入れると横に出すか、後ろに戻らなければならないときもあるでしょう。まだ、このコースはバンカーがどこにあるか見えるのがいい。セントアンドリュースだと多くのバンカーは実際に見えませんから。バンカーの位置が確認できるとフェードやドローを打ち分ける目標になるのでプレーしやすいです」

Q:今年これまでの結果で優勝もあれば予選落ちもありました。メジャー大会では平凡な成績で終わってしまいましたが何か理由があるのでしょうか?
「もしその答えが分かっているのであれば話しますが、私は分かりません。ただしっかりと練習を重ねて常に上達することを目指しています。今年は数回優勝することができたのは良かったと感じています。しかし何回か悪いパフォーマンスがあったことも事実です。ですから常に上手くなるように、安定したプレーができるようにしたいといつも先のことを考えています」

Q:雨の影響でグリーンのスピードはいかがですか?もし少し遅いと感じるときはどのように準備をしますか? 「今のところグリーンは遅いです。(スティンプメーターだと)10.5か10ぐらいかもしれませんね。最近の標準の速さよりは遅いですね。打ち方に関してですが、私は特に打ち方は変えません。少しグリーンが遅く難じるときはパターに鉛を貼って重くするようにしますが、今回はいい感触なので鉛は貼っていません」

Q:もう4年メジャー優勝から遠ざかっています。今度はいつ勝てるという不安になったりしていますか?
「いえ、それはありません。私はできる事は優勝争いに絡むことを考えています。その争いに数多く自分を置くことができればまたメジャー大会で優勝できると思います。ここ数年は怪我の影響で4つのメジャーでプレーをすることができませんでした。健康な状態に戻りメジャー大会に向けてしっかりと準備をすることができればまた争いに加わることができるはずです」

Q:2016年のオリンピックに関して
「そうですね。まず出場することができるかが大事ですよ。4年先だと私も40歳になるわけですから。私はまだ(オリンピックを)経験したことがないですから、もし国を代表してオリンピックでプレーできる事ができれば嬉しいです」

タイガーは普段の大会ではロフト15度の3番ウッド(VR Pro Limited Edition)と19度の5番ウッド(SQ II)をバッグに入れるが、今回の全英では 5番ウッドを抜いて風対策に2番アイアンを使用することになるだろう。 昨年秋のオーストラリアオープンでもVR-S という3番キャビティを2番アイアンのロフトにして使っていた。 2番アイアンと3番ウッドでティショットを多用してくるはずだ。

今シーズンは膝の故障も完治して、スイング改造も動き慣れ、ようやくティショットの安定度が増してきた。トータルドライビングという飛距離と正確性のデータではツアー部門でトップ5に入っている。(2008年、2010年は同ランキングで190位前後だった)。問題はグリーン周りのショートゲーム。特にグリーン周りのバンカーのセーブ率は低く今シーズンはツアーで98番目という47.76%。全米オープンでは4日間で11回グリーン周りのバンカーに入りセーブできたのが僅か2回(18.18%)と低迷していた。

インタビューではティショットでのバンカーを警戒していたが、グリーン周りからのバンカーセーブ率もカギとなる。バンカーセーブ率が悪くなった理由としては現在のスイングコーチ、ショーン・フォーリー氏の理論で以前よりもバンカーショットでのスタンスが狭くなり、構えた時の体重配分が変わってしまったところにある。最近は同じフォーリー氏から指導してもらっているハンター・メイハンがショートゲーム専用コーチとしてマーク・ロー氏(イングランド)を雇ったということもあり、今後はタイガーがグリーン周りをどのように対応していくかにも注目が集まるだろう。

タイガーは初日、現地時間午前9時42分から、ジャスティン・ローズセルヒオ・ガルシアと同組でプレー。水曜日もまた大雨の予報だが大会初日は北西の風が吹き、雨の可能性は低いという。(アンディー和田/ゴルフチャンネル解説者)

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