視線はPGAツアーへ。中島啓太が残りシーズンのターゲットを明確にした

◇日米ツアー共催◇ZOZOチャンピオンシップ 最終日（22日）◇アコーディア・ゴルフ習志野CC（千葉）◇7079yd（パー70）◇晴れ（観衆1万24人）

溜まったうっ憤を晴らすフィニッシュに、1万人超えのギャラリーが湧いた。7mのパットを沈めた中島啓太は最終9番でようやく表情を崩した。通算5オーバーの51位。「最後はどうしても入れて、4連続バーディで終わりたかった。達成できてよかった」。どれほど大たたきしようが、腐らない。中島啓太の3度目の“ZOZO”挑戦が終わった。

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同じ裏街道を回った松山英樹の後ろの組で、中島のスコアカードは前半に荒れた。バーディ先行直後の14番（パー5）、フェアウェイから2オンを狙った一打が右に大きく曲がった。「なんであそこまで行ったのか…」という痛恨の一打がトリプルボギーに直結。念のため打った暫定球は完ぺきな当たりでグリーンをキャッチしたからこそ、悔しさが残る。

続く15番は“目玉”からのバンカーショットも強いられダブルボギー。「全体的に、とくに前半はもっとスコアをまとめたかった」。後半6番（パー5）からの上がり4ホールは意地のプレーだった。

日米共催大会で輝けず、「ボギーやもったいないミスがたくさん出た」と唇をかむ。シーズンが終盤に差し掛かり「日本ツアーは残り5試合。キレイなゴルフをしてもう一回優勝したいと思います」という目標を掲げつつ、PGAツアーへの思いが強くある。

「“VISA”が終わった後の賞金ランキング1位を見て、まずはプレーしたい」。11月9日（木）開幕の国内ツアー「三井住友VISA太平洋マスターズ」（静岡・太平洋クラブ御殿場コース）終了時点（11月13日）での賞金ランキング1位は12月、来季のPGAツアーおよび下部コーンフェリーツアーの出場資格を争う最終予選会（ファイナルクオリファイイングスクール／フロリダ州TPCソーグラス）に参加できる。シード落ちした選手、2次予選会を通過してきた選手らによる72ホールの戦いで5位に入ればPGAツアーの舞台に立てるビッグチャンスだ。

中島は賞金ランク2位から、約120万円差でトップの金谷拓実を追う状況。「マイナビABCチャンピオンシップ」（11月2日開幕／兵庫・ABC GC）、翌週の「三井住友」に照準を合わせた。（千葉県印西市／桂川洋一）