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「おかしくなった」ショット 松山英樹は後退後にアイアン総入れ替え

◇日米ツアー共催◇ZOZOチャンピオンシップ 2日目(20日)◇アコーディア・ゴルフ習志野CC(千葉)◇7079yd(パー70)◇晴れ(観衆6011人)

無念さを必死に払うように、渾身の力で1Wを振りちぎる。ホールアウト後、松山英樹が直行したのは人もまばらなドライビングレンジ。黒いキャップを脱ぎ、力感マックスでのスピードセッションから、居残り練習に没頭した。

1アンダー26位から1バーディ、3ボギー2ダブルボギーの「76」、通算5オーバー61位と大きく後退した。2019年大会から今大会初日までの計13ラウンドでの平均「67.3」に遠く及ばない当地でのワーストスコア。迫りたかった首位の背中は途端に小さくなった。

午前9時半前のティオフにも関わらず、吹き荒れたのは風速10m近い突風。前日イーグルを決めた前半14番(パー5)、フェアウェイからの3打目はグリーンをオーバーし、ボギーが先行した。アゲンストの風を受けた16番(パー3)で池に近いサイドを攻めてバーディとした後、17番ですぐにボギーが来た。

見せ場のはずのアイアンショットが思うようにいかない。カットボールを打ちに行ったパー3、5番の第1打は6Iで、7番は7Iでいずれもグリーン左奥に突っ込み、「フォアー!」の声が響いた。「(5番の)あのショットでおかしくなった」と湧いてきた違和感。5番こそ見事なロブショットでパーを拾ったが、2打目でもグリーンにのらなかった7番はダブルボギー。意気消沈のまま放った続く8番、アイアンでの第1打は右のフェアウェイバンカーのヘリに付いて、連続ダボにした。

懸命に挽回を狙った右ドッグレッグの後半6番(パー5)、追い風を受けてフェードをかけた1Wショットは「完ぺきでした」と自賛した。「でも、あの6番でバーディを獲れなかったのがきょうのすべてだと思う」。ラフからの2打目を右手前のバンカーまで運びながら、3m弱のパットを決めきれなかった。

スタート時に5打あったトップとの差が12にひろがった。観覧スタンドの鉄骨を覆うビニールの一部がはがれるほどの“爪痕”を残した強風にも「そういう問題ではないですね」と自身の状態を嘆く。約2時間に及ぶ練習の後半、アイアンを直近の出場試合だった8月「BMW選手権」まで使用していたスペアのセットに総入れ替えした。必死の策は週末に実るか。(千葉県印西市/桂川洋一)

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