モリナリが母国の現状を憂い、五輪開催についても言及した

世界的な規模で感染拡大が続く新型コロナウイルスについて、世界保健機関（WHO）は13日に「欧州がパンデミック（世界的大流行）の中心地になった」との認識を示した。その欧州で最も大きな影響が出ているイタリアでは、政府の発表によると17日時点で2万7980人が感染し、2158人の死者が出た。

2018年「全英オープン」でイタリア勢初のメジャー制覇を成し遂げるなど、同国の第一人者として活躍するフランチェスコ・モリナリは、7月24日に開幕予定の「東京オリンピック」について、スケジュール通りの開催に疑問を投げかけた。イタリアのANSA通信に対し、「『東京オリンピック』は延期すべきだ。健康が最優先であり、スポーツは2番目。この夏、どうやって世界中から日本にアスリートとスタッフを集められるのか」と語った。

東京五輪ゴルフ競技の各国代表を決める「オリンピックゴルフランキング」でもイタリア勢トップの16位につけ、切符は手の届くところにある。「僕はロンドンに住んでいるが、心配だ。特にイタリア人として、異常な状況を経験している」。母国の現状に不安を口にするとともに「僕たち世界中を回るプロゴルファーが検査を受ければ、その中から陽性が出てもおかしくない」と話した。