単独首位に立った畑岡奈紗

◇米国女子◇DIOインプラントLAオープン 3日目（23日）◇ウィルシャーCC (カリフォルニア州)◇6447yd（パー71）

世界ランキング1位との“マッチレース”の先に今季初勝利が見えた。コ・ジンヨン（韓国）と7アンダーの首位で並んでスタートしたムービングデー。畑岡奈紗は5バーディ、1ボギーの「67」をマークし、通算11アンダーにスコアを伸ばした。単独首位に立ち、後続には4打差をつけた。

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直近3年で賞金女王、世界ランクトップに君臨するコと互いに前半 2番（パー5）でバーディ。6番でともにしびれるパーパットを沈めた後、ゲームは動き始めた。ピン左から3mのスライスラインを流し込んだ7番（パー3）で、畑岡が初めて 1打リード。9番でこの日3つ目のバーディを決め2打差をつけて折り返した。

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コ・ジンヨンとのマッチプレーの様相が一転

昨季最終戦「CMEグループ ツアー選手権」も最終日に激しく争った2人。「ジンヨンが本当にすごいのは分かっているので、ジンヨンのスコアは考えずに自分のプレーに集中した」という心境は、バックナインで少し変化した。「前半はそんなに緊張していなくて、いつもと同じようにできたんですけど、後半にお互いスコアが動いて緊張感は高かった」

ツアー通算6勝目に王手をかけた畑岡

12番（パー3）で3パットボギーにし、コが13番（パー5）でバーディを奪うと9アンダーで再び並ばれた。ロサンゼルスのコリアンタウンの側にあるウィルシャーCCで、畑岡はさながら“アウェー”の雰囲気。そんな逆境をものともせず、14番で 2打目をピンそば1.5mに絡めてバーディ、さらに相手がボギーにした16番の2mを沈めて、また2打勝ち越した。

17番でコは大トラブル。フェアウェイからの2打目で入れたグリーン左のクリークから脱出できず、パー4でまさかの「8」。畑岡は一気にリードを5打まで広げて54ホールを終えた。

今季初優勝をかけた最終日に

今季トップ10入りがない状態から、2日目の前半にアドレス時のボール位置を修正し“開眼”した。「パッティングのイメージは良い」と得意のショットにキレが戻れば、タイトル争いができる実力者だ。「ドキドキして手も震えるけれど、上位での戦いに打ち勝ちたい」とツアー6勝目を見据えた。

「自分とボールの距離感は決まってきた。あとはアドレスの向きですね。右に向く傾向が強いので、そこだけは気を付けないといけないと」。抜かりない。丁寧に、前だけを見て最後の18ホールを進めていく。（カリフォルニア州ロサンゼルス／桂川洋一）