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2020年 ASIスコットランド女子オープン
期間:08/13〜08/16 場所:ルネッサンスC(スコットランド)

母は強し ルイスはリンクスで復活優勝「娘が我慢を教えてくれた」

◇米国女子◇ASIスコットランド女子オープン 最終日(16日)◇ルネッサンスクラブ (スコットランド)◇6453yd(パー71)

曇り空の下、頭の中には小気味いいポップスが流れていた。トラブルを招きやすいリンクスコースでは得てして全体の進行が遅くなることがある。「2番ホールで『プレーペースのことで文句を言わない』って決めたの。それを言い訳にしちゃいけない。時間をやり過ごそうと、頭で歌っていた」。ステーシー・ルイスは、10月で2歳になる長女のチェスニーちゃんお気に入りの曲、テイラー・スウィフトの『Shake It Off』をループさせていた。

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最終組がホールアウトするまでにかかった時間はこの日、5時間16分。勝負の行方はさらに先にあった。シャイアン・ナイトアサハラ・ムニョス(スペイン)、エミリー・ペデルセン(デンマーク)と通算5アンダーで突入したプレーオフ。ルイスは7mのスライスラインを流し込んでバーディを奪い、シーズン再開後3戦目で勝利を手にした。

2017年「キャンビア ポートランドクラシック」以来の通算13勝目に、グリーン脇で手渡されたシャンパンをぐっと一口。ママになって初めて味わう勝利の美酒だった。ツアー復帰後は各会場に連れて来ていた愛娘は、夫と一緒にヒューストンの自宅に置いて渡英してきた。「一緒に記念写真を撮れなかったのが唯一残念。でも彼女が生まれてから、どうにかしてトロフィーを取ることが目標だった」と喜んだ。

「(長女が)1歳になるまでは大変だった」。出産したのはゴルフコーチのジェロッド・チャドウェル氏と結婚して2年後のこと。「6カ月、8カ月のときはもうどうしたらいいか分からなくて疲れ切っていた。眠れないし…。彼女を育てて、自分自身もケアして、夫との時間を過ごして。今も学んでいる最中にある」。全米ゴルフ協会に産休、育休制度の改革を申し立て、ゴルファーの職場復帰に一役買ったのも実体験あってこそだった。

自然の脅威に寄り添いながら戦うリンクスでの“カムバック”は必然だったかもしれない。「子どもを持って忍耐強くなったと心から思う。彼女が泣いているときにこっちが興奮したら状況はもっと悪くなる。チェスニーはガマンを教えてくれた。こういうコースでは自分が良いショットだと思っても、結果がそうならないこともある。それがリンクスゴルフ。バックナインで何度もピンを狙いたくなったけれど、そうはうまくいかない。じっくりチャンスを待った」。プレーオフでウィニングパットを決めた瞬間、ヒューストンではその愛娘がテレビ画面をプラスチックのゴルフクラブでたたいていたという。

次週「AIG女子オープン」(スコットランド・ロイヤルトゥルーン)でかかるのは、セントアンドリュースで行われた2013年大会以来の全英優勝。ナンシー・ロペス、ジュリ・インクスターカトリオナ・マシュー(スコットランド)に続く、母としてのメジャー制覇でもある。

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