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プレーヤーズラウンジ

<若き選手会長誕生、その手腕に注目だ!!>

池田勇太がひとたびバンカーにボールを打ち込んだらなかなか出て来ない。いや、もともとプレーの速い選手だから、見事に脱出してみせるのはあっという間。長いのはそのあとだ。同じ組の選手のプレー状況を注意深く窺いながら、砂をならす作業のそれはそれは丁寧なこと!

プレーの進行に差し障りが出そうな時には無二の相棒、専属キャディの福田央さんの手も借りて、自分がつけた足跡のみならず、前を行く誰かがつけたうっすらとした痕跡さえも、残さずならしてもらう。ほんの少しの妥協も許さずに、その日の競技が始まる前以上に美しく、平らに滑らかに仕上げてようやく満足そうに、腰に手をやりうなずく。「これでよし!」。とことん完璧主義は、もちろん後から来る選手が気持ちよくプレーができるようにという配慮から。それも、プレーの進行にはけっして影響しないほどの手際の良さでばっちりとやり遂げてみせるのだ。

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池田は言う。「当然だろう、それがマナーだ」。福田さんが続けて言う。「最近、ちゃんとならして行かない選手が多すぎるんじゃないかなあ・・・」。確かに、ゴルフでは当然のマナーもそんな現状があるだけに、なおさら池田の修復作業に力が入るのだ。

後からバンカーに入れた選手のボールが、誰かがつけた大きな足跡の上に転がり落ちたなんて、目も当てられない。少なくとも自分のせいで、ほかの選手をそんな不利な目に逢わせることは、忍びない。池田にとっては絶対に、許しがたい行為のひとつなのだ。

今年、最年少でジャパンゴルフツアーの選手会長に就任した27歳にとって、それもぜひ改善したい課題のひとつだ。そのほか試合数の増加など、会長として結果を出したい懸案事項は大小取り混ぜても無数にあるという。

会長職は、本業のゴルフに少なからず差し障りが出るということで、これまでにも何度か物議を醸したことがあるが、本人は「忙しいほうが、余計なことを考えないで集中できる」と話しているそうだから、頼もしい限り。一昨年の「マスターズ」では、後輩の松山英樹の面倒を見すぎたせいか(!?)自分は予選落ちを喫した池田だが、困っている人がいたら放っておけない性格は、まさに適任。2013年は池田・新会長の手腕に注目だ。

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