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プレーヤーズラウンジ

<1ペナでもトップ10入り、ルーキー川村の凄さとは>

話題のルーキー3人は、まさに三者三様。それぞれが個性的で、いい味出してる。先週の「サン・クロレラ クラシック」の予選ラウンドでは初の同組対決に、つくづくとそう感じた。藤本佳則は屈強な胸板を反らしてイケイケどんどん、コースを闊歩。浅地洋佑は2日目に、目も覚めるような上下真オレンジのウェアが「負けたくない」という強い思いの現れにも見えた。2人への対抗心が、何より浅地の原動力なのだ。

そんな強烈キャラに挟まれても、のほほんとしている。「見てのとおり、僕にこだわりは全くありません」とイマドキの子には珍しく、いつも黒か紺のパンツに、たいていは淡い色のポロシャツといういたってフツーの出で立ちは、しかしかえって19歳らしからぬ落ち着きが強調されて、実は彼が一番のキレモノかも・・・。そんなふうに思わせてしまう風情が川村昌弘にはある。特に意図しなくとも、いつでもどこでも自分の世界に入り込める。周囲の雑音を消して戦える。天然のマイペース少年。それが川村の何よりの長所である。

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しかし、そんな彼でさえ泡を食ったシーンがあった。ルーキー対決も、あっさりと予選を突破して迎えた同大会の最終日。8番ホールで、彼にしては本当に珍しく、「テンパッてしまった」というのだ。わずかに傾斜があるグリーン周りから、パターで狙いを定めていた時のこと。視線を足下のボールに戻したときに、確かに目標方向に合わせていたはずの目印が、わずかに横にずれていることに気がついた。

「ボールが動いてしまったんだ!!」と、気づいたときには遅かった。これまでにも風のいたずらなど外的要因でボールが動いてしまったことは何度かあったそうだが、今回ばかりはどうやら自らがその原因を作ってしまった。

「動く瞬間は見ていなかったのですが、ソールをしてカップの方向を見ているうちに動いてしまったようなのです」。初めての経験に、慌てて競技委員を呼んだ。状況を説明して1打罰を受けた。しかしスコアカードには、その残骸は跡形もなかった。

裁定を下した競技委員があとで首をかしげたという。「えっ、なんで川村くんの8番がパーなの」。というのも当初はバーディトライだったパットはまだカップまで、10メートル以上もあったという。しかも川村は、一連のハプニングに激しく動揺していたはずだった。そんな状況で1ペナを食らったのだから、良くてもボギーが精一杯だろうと思われたからだ。

しかし、なんとその長いパーパットはカップに沈んだ。しかも、快進撃はそこから始まる。13番で奥から2メートルのイーグルを沈めるなど、小樽でボギーなしの68で上がってきたばかりか、結局8位タイに食い込んだのだ。

「確かにあのときはほんとうにびっくりして・・・テンパッていたんです」とあとで苦笑いで振り返ったが、ホントだろうかとつい疑りたくなってしまう。1ペナを食らってもトップ10入りに、「逆にあの大トラブルがあったから、前向きに行けと思うんですよね」などと、さらりと言えてしまうあたりは、やっぱりただ者でない。のび盛りの19歳はピンチもどこ吹く風。のほほんと快進撃を続けるルーキーのツアー初Vが待ち遠しい。

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