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プレーヤーズラウンジ

<優勝シーンに隠された涙ぐましい努力とは・・・>

トーナメント翌日の各紙面を飾る優勝写真。プロのカメラマンの方々の手によって切り取られた感動のシーンは、その影に涙ぐましい努力がある。試合が白熱すればなおのこと。ウィニングパットを決めた瞬間、選手はどちらに向かってガッツポーズをするか?どの方向に向けて、歓喜の雄叫びをあげるか。撮る側もかたときも気が抜けない。

二度とない感動の一瞬。どんなに派手なガッツポーズも、背中しか写っていなければ意味がない。失敗すればすべては無と化して、目も当てられない。掲載するにふさわしい写真が撮れなければ当然、会社から大目玉を食うから、最終日の18番グリーンはまさに真剣勝負だ。リーダーが、パットの構えに入るたびにカメラマンのみなさんがぞろぞろと大挙して移動を開始するのは出来るだけ、選手の正面に陣取りたいから。経験に裏打ちされた勘を駆使してベストポジションでカメラを構えていても、いざ優勝が決まる瞬間には思いも寄らぬ方に向かって喜びを爆発させたりする選手がいたりするから、そうなればまさに骨折り損なのである。

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先の「サン・クロレラ クラシック」もそうであった。高山忠洋が5年ぶりのツアー通算3勝目を挙げた瞬間、ギャラリーの歓声に混じって漏れ聞こえてきたのはカメラマンのみなさんの溜息であった。高山の元気なガッツポーズも、大多数の方がその背中しか撮れなかった。もともと、微妙な位置だった最後のパーパットはもしこれが決まればその瞬間、グリーン奧のギャラリースタンドに向き直るか。はたまた、右サイドのギャラリーのほうを向くだろうか?判別がつきにくかった。

いちかばちかで、多くのカメラマンの方々が“右サイド”に賭けたのは、その群衆の中に、高山が愛してやまない妻・梢さんが紛れていたから。「まず、妻に向かってガッツポーズするはず」と読んだわけだが、当てが外れた。高山は、より大勢のギャラリーが見守っていたスタンド側を選んだ。「失敗したぁ~!」と、口々に肩を落としていたカメラマンのみなさんは、しかし諦めなかった。ガッツポーズに代わる優勝シーンを押さえるべく、粘りに粘ったのだ。

表彰式後の記念撮影で、梢さんを呼び寄せて今度は口々に叫ぶ。「奥さん、旦那さんにチューして!!」。「お願い!」。照れまくった2人は一目をはばかり「それは勘弁してください」と、一度は断ったのだが、それで許されるはずもなかった。優勝後の行事も一通り済んで、すっかりひとけが消えたころ。根気よく待ち構えていたカメラマンのみなさんがどこからともなくまた集まってきた。

たっての願いで再び撮影会が始まるや、今度は矢のような「チューして」攻撃・・・・・・!! いよいよ2人も根負けしたのがこの写真だ。これにはみなさん、大喜びで「いいよ、その表情いいね~」「もう、最高っ」「可愛いっ」と、最後にはなんだか違う撮影会みたいになっており・・・・・・。これもひとつのプロ根性か、と感心しきりの高山夫妻。それにしてもこのアツアツぶり。強要されたにしては、あまりにも様になっており、「な~んか、いいなあ・・・」「羨ましい」と、最後はカメラマンのみなさんから妬み節も飛び出した優勝シーンであった。

関連リンク

2010年 サン・クロレラ クラシック



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