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佐藤信人の視点 勝者と敗者

松山英樹「勢いの弱まり」が作るオーガスタでの輝き

◇米国男子◇アーノルド・パーマー招待byマスターカード◇ベイヒルC&ロッジ(フロリダ州)◇7419yd(パー72)

最終日に「76」と落として45位で終えた松山英樹選手。「マスターズ」前の最後のストローク戦ということもあり、結果だけを見るとオーガスタに向けて不安を抱くファンもいるでしょう。しかし、解説者の立場としては「心配していません」。むしろ、いま“ピーク”ではないことがいいと感じています。

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今大会は、わずかな差で明暗が分かれるコースでした。フェアウェイが大変に固くてラフも深い。思いどおりに打てても想定以上に転がってラフへ、という流れでスコアを落とす選手も多かったです。もちろん、出場選手すべてが同条件ですが、松山選手は特にツキに見放される場面が多かったです。

それは、松山選手自身も感じていました。自分に厳しい選手ですが、今大会のインタビューでは「かみ合わなかった」「スコアにつながらなかった」と、技術的な問題点はそれほど口にしていませんでした。世界最高峰のショットを持っていることは誰もが認めるところです。ショットで勝敗が左右されることは少ない、といっていいほど、いまの松山選手には安定感があります。

では、勝敗を分けるポイント何か。それは、グリーンとの相性です。連覇した「ウェイストマネジメント フェニックスオープン」(TPCスコッツデール)、2位の「ヒュンダイトーナメントofチャンピオンズ」(プランテーションコースatカパルア)など得意大会があるのは、「そのコースのグリーンが得意」という大きなポイントがあります。

松山選手は、直近の結果だけを見ると一時期の勢いは弱まっています。ただ、ゴルフには調子と同様に運にも“バイオリズム”があります。昨年のこの時期に破竹の勢いだったジェイソン・デイアダム・スコット(ともにオーストラリア)は「マスターズ」の優勝候補筆頭でしたが勝てませんでした。

ピークから下がって迎えるよりも、上がって迎えた方が勢いは増します。グリーンとの相性も良く、2015年5位、16年7位の成績を残してきたオーガスタでは、きっと輝くはずです。(解説・佐藤信人

佐藤信人(さとう のぶひと)
1970年生まれ。ツアー通算9勝。千葉・薬園台高校卒業後、米国に渡り、陸軍士官学校を経てネバダ州立大学へ。93年に帰国してプロテストに一発合格。97年の「JCBクラシック仙台」で初優勝した。勝負強いパッティングを武器に2000年、02年と賞金王を争い、04年には欧州ツアーにも挑戦したが、その後はパッティングイップスに苦しんだ。11年の「日本オープン」では見事なカムバックで単独3位。近年はゴルフネットワークをはじめ、ゴルフ中継の解説者として活躍し、リオ五輪でも解説を務めた。16年から日本ゴルフツアー機構理事としてトーナメントセッティングにも携わる。

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