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シニアデビュー戦の丸山茂樹 “想定内”でも「しんどい」

◇国内シニア◇コマツオープン 最終日(14日)◇小松CC(石川)◇6917yd(パー72)

丸山茂樹のシニアツアー初戦は苦い記憶になった。2オーバー53位タイから「77」をたたいて通算7オーバー66位タイでフィニッシュ。前半インを3バーディ、2ボギーでまとめた後、後半アウトで1バーディ、5ボギー1ダブルボギーと崩れた。

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視界に入る両サイドの白杭は、米ツアー3勝のレジェンドをも委縮させた。ここ数年、「イップス」と表現するティショットへの不安は最後まで払しょくされないまま、「きょうはほんとに“病気”が発生してひどかった。止まらなかった」と1Wショットが暴れた。狭いホールが連続する山岳コース。第1打を放った直後、残念がるギャラリーを「OBじゃなければ、(自分にとっては)イイところ!」と和ませたところで、スコアメークは至難の業になった。

「最後の何ホールかは…(後半)3番の暫定球を打ったときくらいから、なぜか分からないけれど(狙い通りに)打てるようになった。でも、すべてに集中力が届かなくなっている。グリーンを外しても寄らないし、ちょっとボーっと打ってしまって『あーっ!』となるし…」。世界最高峰の舞台で磨いてきたショートゲームも鳴りを潜めた。

近年は左手の故障に苦しみ、ベースボールグリップに挑戦して再起を図っている。大会初日に男子ゴルファーにとっての節目となる50歳の誕生日を迎え、ツアー競技への出場は国内レギュラーの2016年9月「ANAオープン」以来、実に3年ぶりだった。周囲の期待とは裏腹に内心は不安でいっぱい。「“想定内”です。こういう結果にはなるだろうなと。両サイドOBのホールが多いと言われていた。でも、苦しさは…ここまでしんどいとは思わなかった。体力的にもしんどい」と肩を落とした。

「ちょっと今の段階ではとてもやれる自信はない。“進路”はしっかり考えないと」とネガティブな言葉が並ぶ一方で、会場にはことし、3日間で前年比1198人増の5232人が来場した。丸山は“裏街道”でのプレーを続けながら、約200人のファンを引き連れた。だから余計に悔しさも募る。「すごくありがたいし、声援もたくさんいただいた。すごく感謝している。こんな姿しか見せられないのが残念」

次週は国内シニアメジャー「日本シニアオープン」(埼玉・日高CC)にエントリーを済ませている。(石川県小松市/桂川洋一)

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