首位のフォンを2打差で追う一番手。成田は通算3勝目をメジャーで狙う

茨城県の茨城GC西コースで開催中の「ワールドレディスサロンパスカップ」3日目。ツアー2勝の成田美寿々が第3ラウンドのベストスコア「66」をマークし、単独首位のフォン・シャンシャン（中国）に2打差の2位に浮上した。

予選ラウンドを終えた時点で2オーバーの23位。成田の闘志に火をつけたのは、今を時めくスーパーアマチュアの存在だった。

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パッティングの不調で苦しんでいる今季前半戦。グリーン上で度入りのサングラスを試し、3週前には流行の太グリップに替え、ヘッドも変えた。道具のスイッチで明らかに改善の兆しがある。ただ、それをひと押ししたのが、前日「65」を叩きだした驚異の15歳の存在。「勝みなみちゃんにできて、私にはできないのか！とカツを入れた」。失敗を恐れず、強気にカップに打ち込むアグレッシブな姿勢に大いに刺激を受け、ビッグスコアに繋げた。

前半アウトでは1つ伸ばすにとどまったが、インに入ると一気にチャージ。10番でこの日3つ目のバーディを奪うと、12番、15番といずれもカラーからパターでねじ込みバーディを奪った。17番（パー5）は3オン1パット、そして最終18番で右手前から7メートルを沈めて2連続バーディフィニッシュ。「最後はキャディさんもビックリするくらい強く打った。完全にパターが良くてできたスコア。アマチュアの子があれだけ頑張れる。私もガンガン攻めていった」。メジャーの難セッティングを恐れず、果敢に攻め込んだ結果だった。

今シーズンの目標に「年間3勝」を掲げてきた。「オフには陸上選手かっていうくらい走って、トレーニングした」。ついでに「やり過ぎて（左ハムストリングを）肉離れもした」のはご愛嬌。筋肉量が増え、安定感にも自信がついた。最終日最終組をともにする海外メジャー覇者にも臆する様子は微塵もない。「フォン・シャンシャンさんに付いて行って、最後に…」。相手は世界でも指折りの強さを持つ実力者でも、同じ土俵に立っている。逆転できないはずがない。（茨城県つくばみらい市／桂川洋一）