編集部おススメ!今年の注目プレーヤー(7)/服部真夕
2010年 フジサンケイレディスクラシック
期間:04/23〜04/25 場所:川奈ホテルGC富士コース(静岡)
服部真夕、静かに掴んだ2年ぶりの勝利
初めてトーナメントリーダーとして最終日を迎えた服部真夕。「コースに来て、練習をしていたらドキドキし始めました」と、「フジサンケイレディスクラシック」最終日のスタートを前に、その心は揺れていた。
しかし、1番のティショットをフェアウェイに置き、2打目をグリーンに載せると2パットのパー。無難な立ち上がりに、「ほっとしました」と振り返る。
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首位に並んでスタートした宋ボベが、1番ボギー、2番トリ、3番、4番、5番で3連続バーディと派手なゴルフを見せるが、服部は「自分のゴルフに集中できていたと思う」と、静かに目の前の一打に向かっていた。
心の中にこだましていたのは、師匠・岡本綾子の言葉。「やってきたことは間違いじゃないんだから」。今年は先週までの15ラウンドのうち、80台を叩くこと2回。人一倍トレーニングと練習を積んできた服部だが、「自分の中では一生懸命やっているのに結果が出なくて、何でだろうと考えることもありました」とマイナス思考になりかけていた。
どんなトーナメントでも、最後までパッティンググリーンに残って練習をしている選手の一人。昨年までは2個の球を使ってパッティング練習をしていたが、岡本に指摘されて今年からは3個の球を使っている。練習の最後、一定の距離のパットを連続で沈めればおしまいと決めているが、球が2個から3個に増え、仕上げに掛かる時間はさらに増えた。
15番の第2打をグリーン左にOBしたが、「OBしたのは仕方が無いし、次にまた良いショットをすればいいと切り替えられました」と服部。優勝争いの緊迫感の中でも、自分のやってきたことと、それを信じれば良いという師匠の言葉が支えだった。
08年に続く2度目の優勝を決めた18番グリーンでは、森田理香子、一ノ瀬優希、若林舞衣子、本多弥麗、久保啓子、表純子ら多くのプロ達から祝福された。「(優勝の)実感はありますね。自信も出来てくると思います」。決して多くの言葉で飾ろうとしない服部。しかし、その地道な努力は決して裏切ることはないだろう。