2025年 ニチレイレディス

19歳アマチュアはなぜアメリカへ? 坂下一咲が目指す“旅人ゴルファー”

2025年 ニチレイレディス 初日 坂下一咲
19歳アマチュアの坂下一咲は今大会が日本ツアー初出場

◇国内女子◇ニチレイレディス 初日(20日)◇袖ヶ浦CC新袖C(千葉)◇6594yd(パー72)◇晴れ(観衆2876人)

ロープの外から聞こえる「ナイス!」の声が耳に新鮮だった。マンデートーナメントを勝ち抜いた19歳アマチュアの坂下一咲(いさき)は今週が日本ツアーデビュー戦。夢舞台でも緊張はなく、「プロの方々と回れてすごく勉強になった。いっぱいの“オーディエンス”も初めてで、歓声がうれしかったですね」と初々しく回った。

108人が出場するフィールド唯一のアマチュアとして2バーディ、2ボギー「72」で回り、イーブンパー46位の滑り出し。「決めたかったバーディパットが入らなかったりはあったけど、パーはしっかり獲れて。ショットも悪くなかったので、初めてでは…良かったかな」と及第点をつけた。

2025年 ニチレイレディス 初日 坂下一咲
米フロリダのステットソン大に通う

昨年に同志社国際高を卒業後、米国フロリダ州のステットソン大に入学した。本場で腕を磨くため…ではなく、そもそもゴルフを始める前から「大学は絶対、アメリカ」と決めていた。

きっかけは毎年の家族旅行。特に母が米国好きで、学校が長期休暇に入れば遊びに行った。「環境とかが気に入っていて。小さいころからずっと夢でした」。小学生になる前からインターナショナルスクールに通ったため、語学はばっちり。長年の憧れが現実になった。

米国のゴルフ学生の一日って? 夕方に降る雨やハリケーンも多いフロリダでは、練習は朝早くから午前いっぱいまでに行う。授業は午後から夜遅くまで。専攻は「コミュニケーションとメディアスタディ」。むむむ、何ソレ…? どうやら“コミュニケーション”について学ぶらしいです。

豊かな環境に、同世代のアマチュアに囲まれて過ごす毎日は刺激的だ。アプローチは毎日のように芝から実戦的な練習を積む。特徴的なのがトラブルショットに費やす時間の長さだ。「日本ではあまりしたことなかったのでびっくり。アプローチはずっと練習していたので、(今日に)生きたかな」と着実にレベルを上げる。

アプローチの発音が「approach」で、さすが留学生という感じ。“母語”の関西弁を話す機会は家族と月1回のテレビ電話くらいという。夢にまで見た生活で、ホームシックはない。大学卒業後も海外に軸足を置く予定だ。「向こうで頑張りたい。英語と日本語のバイリンガルとして、世界中で活躍できるゴルファーになりたいです」。冒険は始まったばかり。海の向こうから、イサキ・サカシタの名前が聞きたい。(千葉市若葉区/合田拓斗)

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