「大東建託・いい部屋ネットレディス」2日目 スコア
2023年 大東建託・いい部屋ネットレディス
期間:07/20〜07/23 場所:ザ・クイーンズヒルGC(福岡)
「リーダーボードは見ません!」 ツアー初優勝に最も近い菅沼菜々の決意
◇国内女子◇大東建託・いい部屋ネットレディス 2日目(21日)◇ザ・クイーンズヒルGC(福岡)◇6540yd(パー72)◇晴れ(観衆1701人)
大会の10日ほど前、コースのある福岡県糸島市などを襲った豪雨の影響でグリーンはソフトになった。芝への影響から刈高も制限され、スピードも出ない。2日目のグリーンコンディションはコンパクション「20.5」で、スティンプメーター「9.25」。予選カットラインの4アンダーは、2014年7月「サマンサタバサ ガールズコレクション・レディース」に並ぶツアー史上最少スコアとなった。
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菅沼菜々は驚いた。後半10番(パー5)、残り217ydから7番ウッドで打った2打目が「グリーンに刺さったんです」。10mを2パットしてバーディにした内容より、記録的なバーディ合戦を呼ぶコンディションに目を丸くした。「ボギーが来たら、ダボしたみたいな気持ちになる」。V戦線に残るため、とにかく攻める。この日は2ボギーを喫したものの、4連続を含む7バーディを奪って「67」。通算10アンダーとし、スタート前の7位から首位と2打差3位に浮上して大会を折り返した。
ツアー初優勝に何度も接近した昨季、トップ10は未勝利選手で最多の15回(出場33試合)をマークした。「初優勝に最も近いプロ」と言われた。しかし、今季前半戦は出場17試合で4回。パーオン率、平均パット数などのスタッツで特に落ち込んだものはない。ただ、出足が悪い。第1ラウンド平均ストロークが昨季は70.0295で5位に対し、今季は72.2941で36位。「何でなのか、私もわかんないんです」。最終ラウンドが70.2488で5位といいだけに「出遅れて、2日目に予選通過を意識しちゃってビビっちゃって」と、もどかしい。
考えられる要素はメンタリティ。だから、今季は1つの決め事を自分に課す。「昨年はリーダーボードを見ながら回ってましたけど、今年は見てません。1回も?そうです」。攻守の切り替えは帯同キャディにゆだねて、目の前のプレーに集中する。
今週は作戦が成功中だ。4番ティ、17番ティ、18番ティとグリーンにある4つのボードに目もくれず、V争い圏内での決勝進出を決めた。「このままガンガン行きたいです」。初優勝への執念を胸に秘め、残り36ホールを駆け抜ける。(福岡県糸島市/加藤裕一)