今週は「優勝」しか頭にない。後藤未有（左）はホールアウト後に吉田優利とハグ

◇国内女子◇大東建託・いい部屋ネットレディス 2日目（21日）◇ザ・クイーンズヒルGC（福岡）◇6540yd（パー72）◇晴れ（観衆1701人）

前半でスコアを3つ伸ばして迎えた後半1番パー4。打ち上げで残り121yd、9番アイアンの2打目は手応え十分だった。「ラインは出ていたし、後は距離だけだ」と思った後藤未有の耳に大歓声が飛び込んできた。

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「入ったんだ！」。キャディと盛り上がってグリーンに着いたら、カップ脇に球がある。「もう少しで入りそうだったよ～」と喜ぶギャラリー。てっきりショットイン・イーグルと思い込んでいただけに「入ってないんだ…」とガックリ。笑うしかなかったがバーディを奪った。

優勝しか頭にない。大会開幕2日前の18日、福岡市内のホテルで行われた前夜祭で、冠スポンサー大東建託の所属プロとして壇上に立った。

「ゴルフを辞めた時に“一番印象に残っている大会は？”と聞かれたら、絶対にこの大会と言えるようにします」。ツアー未勝利の22歳が、大胆過ぎる“優勝宣言”をぶち上げた。

地元開催のホステス大会を「奇跡みたい」

2015年に始まった今大会は開催地を山梨、北海道と移し、今年は生まれ故郷の福岡に。コースは沖学園高3年の2018年九州女子アマで優勝した会場だ。そして主催は所属先。「奇跡みたい。まるで私のために作られた大会みたいです。ここで勝たなきゃどこで勝つんだって思います」と鼻息が荒い。

3位から出たこの日は4バーディの「68」をマーク。首位と2打差の通算10アンダーで折り返した。

「特に内容が良かったわけではないけど、4つ伸ばせました」。米ツアーで活躍する古江彩佳らと同学年で、ジュニアではJGAナショナルチームも経験した。

「勝ちたいと思っていなくて勝つこともあるかもしれませんが、それは運だと思います。私はしっかり優勝を狙って、勝ちたいです」。残り2日、運命を感じ、ガツガツ攻めまくって、ツアー初優勝に挑戦する。（福岡県糸島市／加藤裕一）