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「一番に優勝を届けたかった」 小平智が古閑美保との結婚後初V

◇国内男子◇トップ杯東海クラシック 最終日(1日)◇三好カントリー倶楽部 西コース(愛知)◇7325yd(パー72)

最終18番で1.5mのウィニングパットを沈めると力強く右拳を握った。緊張から解き放たれた小平智にギャラリーから万雷の拍手。首位スタートから5バーディ、2ボギーの「69」で回り、通算14アンダーで今季初優勝を飾った。

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「3打差ついたときにちょっと厳しいかなと思ったが、あんなドラマが生まれて。チャンスになったので気持ちを切り替えたのがよかったですね。パットがよかったのが優勝につながった」

そのドラマは、首位のキム・ヒョンソン(韓国)を2打差で追う終盤に待っていた。16番(パー3)で同組のキムがトリプルボギーとし、時松隆光と並んで首位に躍り出た。続く17番で5mのバーディパットを決めて単独首位に浮上。18番ではティショットを右ラフに入れてパーオンを逃すも、「イメージ通りでした」という3打目を60度のウェッジで1.5mにピタリ。パーパットをきっちりと沈めた。

今年3月に女子プロゴルファーの古閑美保と結婚。「今回来てないけど、誰よりも優勝を届けたかったのが美保」と明かした。表彰式を終えると東京にいる夫人に電話で報告し、喜びを分かち合った。「意外と家庭的で料理も全部おいしい。炊事、洗濯をやってくれますし、ストレスなくゴルフをやれている。一緒にいて落ち着くので好きですね」とこれまでの支えに感謝した。

ゴルフの解説などを務める愛妻とは、お互いの仕事に干渉しないのが暗黙のルールとなっている。円満な家庭生活を送っているものの、それでも喧嘩をすることはあるという。「最近はあんまりないが、携帯をポケットに入れたままの服を洗濯されて使えなくなりました。それを言ったら『携帯出しとけよ』と逆ギレされて…」と笑った。新婚生活は戸惑うことも多いが、夫婦二人三脚でたどりついた頂点には違いない。

「まだまだゴルフは粗いが、今回の優勝は狙ってできた優勝。自信になります」。2200万円を獲得した今季賞金総額は8320万4213円となり、賞金ランクトップに浮上した。それでも「世界ランキング50位以内になりたい。そっちのほうが明確な目標。マスターズだったり、海外の試合に出ることを目指しています」と話し、先週時点で97位にいた世界ランキングの浮上に意識を向けた。

海外志向は誰よりも強く、2016年「ブリヂストンオープン」以来となるツアー5勝目も通過点。日本ツアーで勝ち星を重ね、世界の舞台でも結果を残す。(愛知県みよし市/玉木充)

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