笑顔が似合う24歳。ソン・ヨンハンが同学年の松山英樹を追う

◇国内男子◇三井住友VISA太平洋マスターズ 2日目（11日）◇太平洋クラブ御殿場コース（静岡）◇7246yd（パー72）

通算13アンダーで単独首位に立つ松山英樹と3打差の3位に、ソン・ヨンハン（韓国）が浮上した。4アンダーの5位から「66」をマークして通算10アンダー。3日目は、松山との最終組対決に臨む。

＜＜　下に続く　＞＞

雨雲が富士山を隠したこの日の会心のプレーは、折り返しの18番（パー5）。残り242ydの2打目で3Wを強振し、みごとな2オンから6mのイーグルパットを沈めた。後半アウトも3バーディと充実の内容で、ノーボギーラウンドを完成。「左からアゲンストの風のところ、うまく打てました」と白い歯をキラリと輝かせた。

今季開幕戦「SMBCシンガポールオープン」以来の通算2勝目を求め、シーズン中盤戦は惜敗が続いて賞金ランクは5位。甘いマスクで日本の女性からも人気急上昇中だ。ちなみに、ゴルフ以外の趣味は「洗濯」という。遠征中に宿に初めて泊まる際には「コインランドリーはどこにありますか？」と聞くのが決まり。「全部自分で洗います。ウエアがキレイに並んでいると、気持ちがすっきりします」ということだそうだ。

このゴルフ界の“ヨン様”は、松山が2位に入った「CIMBクラシック」、優勝した「WGC HSBCチャンピオンズ」で米ツアーにスポット参戦。経験を積んだが、それぞれ21位、52位の成績には不満も残った。「同じ試合に出ていても、ヒデキはいつも優勝争いするから…なかなか話す時間も合わない。マレーシアの（松山のスコア）通算20アンダーは出すチャンスがあるかもしれないけど、中国での23アンダーは…イメージも沸かない」。だから週末の直接対決に向けても「ヒデキのプレーは本当に勉強になると思う」と謙虚そのものだ。

1991年7月生まれの25歳。92年2月生まれの松山とは同学年。「ヒデキも、リョウ（石川遼）も同じ。韓国でもアン・ビョンフンも、ノ・スンヨルも、イ・キョンフンもみんな同じ！」と世代のメンバー構成に胸を張る。アジア初の世界選手権シリーズ制覇を遂げた怪物に、一矢報いたい。（静岡県御殿場市／桂川洋一）