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藤田寛之の「61」にあきれる谷口徹「もう帰ろうかな・・・」

国内男子ツアーの今季最終戦「ゴルフ日本シリーズJTカップ」が29日(木)、東京都の東京よみうりカントリークラブで開幕。逆転賞金王の可能性を残す唯一の選手、谷口徹は「69」の1アンダー11位タイと、まずまずの滑り出しを見せた。しかし9アンダーの単独首位発進で賞金王戴冠へ大きな一歩を踏み出した藤田寛之のプレーには“白旗”。ため息混じりに初日を振り返った。

年間の優勝者と国内賞金ランク25位以内の選手のみが出場する最終戦。第1ラウンドの組み合わせは例年、賞金ランキング下位から順番にスタートを切り、最終組には同1位から3位の選手が入る。藤田を約3781万円差で追い、3度目の賞金王戴冠のためには優勝(かつ藤田が単独16位に入らないこと)が必須の谷口は、出だしの1番からバーディを奪い、同世代による直接対決のゴングを鳴らした。

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しかし、藤田が2番(パー3)で10メートル以上のバーディパットを沈めると、形勢は一気に傾く。続く3番では藤田が右サイドのフェアウェイバンカーからバーディを奪ったのに対し、フェアウェイからの第2打をグリーン左に外した谷口はボギー。その後はグリーン上で苦しむ自身を横目に、大会レコードに並ぶ「61」を叩き出す藤田のゴルフを目にして、あきれるばかりだった。

「隙がない。(藤田の)良いゴルフは何度も見ているけれど、あんなにスゴイのは初めて。チャンスにつけたらパットは入る、こっちが油断していても入る、何なんですかね・・・」。ラウンド中には「もう帰ろうかな・・・」と苦笑いする谷口を、1つ年下の43歳が「そう、おっしゃらずに」と“慰める”シーンもあった。

いきなりのロケットスタートを見せ付けられ「キング(賞金王)は諦めた」とこぼした。しかし藤田には昨年、一昨年と終盤に逆転を許した大会だ。「明日からは優勝を目指して頑張る」と、必死に巻き返しを誓っていた。(東京都稲城市/桂川洋一)

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