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星野英正「もう母親の悲鳴は聞きたくない」

国内男子ツアー開幕戦「東建ホームメイトカップ」の2日目、星野英正が13番(212ヤード)パー3でホールインワンを達成した。前半は1バーディ、1ボギーと伸び悩んだ星野だが、後半はホールインワンと2つのバーディで、通算7アンダーの単独4位に浮上してきた。

「凄く良い感じでボールが飛んだけど、グリーン上までは見えなくて、次の人にティを譲ってキャディのところに行ったら凄い歓声だった。ボールが落ちてから歓声が上がるまで間があったので、興奮するタイミングを失っちゃった」と、その時の状況を説明する星野。ボールはピンの手前7mに落ちて、スルスルと転がりカップに吸い込まれたようだ。

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この日のラウンドを終えた星野は、インタビュールームで震災に関する質問を受けると、ゴルフのラウンド内容を答えるよりも熱心に話し始めた。星野は宮城県出身で、両親は最近利府町に建てた家に引越しをした。その家自体倒壊はしなかったが、家中の窓は割れ、あらゆる家財道具が被害を受けてしまった。

地震発生時、星野は宮崎県のフェニックスCCでラウンドをしていた。ハーフターンでテレビ中継を見て、実家のある宮城県を中心に東北地方が大変な状況になっていることを知った。慌てて電話をかけたところ、幸い母親と携帯電話が通じたため「大丈夫?」と問いかけた。ところが、雑音がひどく、おそらくまだ揺れている最中だったようで、母親の喜美江さんは悲鳴を上げることしかできずに、夢中で電話を切ってしまった。

その後は何度も電話しても通じず「もう、どういう状況なのかわからなくて、すぐにでも駆けつけたかった」という星野だが、21時ごろに再び電話が通じ家族の安否確認は出来たと話す。しかし、その後は3日間まったく電話は通じず、支援はしたいが現地の様子が分からなかったため、苦悶の日々を過ごした。

その間実家では、星野が生まれた翌年に発生した宮城県沖地震での教訓として、父親が倉庫に非常用の食材などを大量に保管していたことに気がつき、食料難は逃れた。星野が生まれ育った家は、現在兄家族が使用しているが、その家は半壊してしまった。幸いにして家族にけが人もなかったが、「もう母親の悲鳴は聞きたくないですね」とつぶやく。

そして、今回の震災の経験がそうさせていると自身も分析するが、ゴルフに取り組む姿勢が変わったという。「ちょっとミスをしても諦めている場合ではないぞと。今の自分には、ゴルフをするしかないので、東北でもテレビは見られるようになった所も多いので、少しでも勇気付けられるようなプレーがしたい」と、目の前の1打に集中する。

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