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蝉川泰果は地元優勝ならず 「中島選手は別格にうまかった」

◇国内男子◇マイナビABCチャンピオンシップ 最終日(5日)◇ABCGC(兵庫)◇7217yd(パー72)◇晴れ(観衆1534人)

蝉川泰果はノーボギーの4バーディ「68」で回り、通算20アンダーでフィニッシュしても優勝に届かなかった。初の最終日最終組対決となった中島啓太を追いかけたが、4打差の3位でフィニッシュ。ともに“アマチュア優勝”のキャリアを持つ同学年のライバルを「別格にうまかったです」と認めざるを得ない。

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中島が5バーディを量産した7番までで、蝉川が奪ったバーディは1つのみ。1番は絶好のポジションから狙ったショートアイアンの2打目だったが、スピンが制御できずチャンスを作れなかった。5番は4mを外した。

最大の後悔はワンオンを狙った7番(パー4)。グリーン左斜面のラフ、左足下がり、バンカー越えの30ydという高難度の2打目をピン下2m弱につけながら、外した。「あそこを決められなくて、パットがうまく打てなくなった」。ほぼ完璧なマネジメントを見せていた中島に引き離された。

1年前の本大会でプロデビュー。今大会の開幕前には「おおらかに、アグレッシブにプレーできるようにしたい」と話していた。イライラせずに我慢する。チャンスホールの6番(パー5)で2オンを狙ったショットがグリーン左前に立つ木の根元に止まり、3打目はちょこんと後方のラフに出すだけだったが絶妙なアプローチでパーセーブ。ハードラックに耐え、ノーボギーにまとめたこの日は“1年の成長”の賜物ではある。

それでも、逆転Vを逃した悔いが先に立つ。「イライラせずにできていた部分はあります。でも、ここまで来たら、何としてでも優勝したかったです」。賞金ランキングでは3位にいるものの、1位中島とは約5000万円の差がついた。「賞金レースも差を開けられたので、残り4試合は何としても勝つ気持ちを意識していきたい」と声を絞り出した。(兵庫県加東市/加藤裕一)

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