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涙の復活劇 稲見萌寧が切り開いた「新しい未来」

◇日米女子ツアー共催◇TOTOジャパンクラシック 最終日(5日)◇太平洋クラブ美野里コース(茨城県)◇6598yd(パー72)◇晴れ(観衆3528人)

自然にあふれる涙こそ、この1勝の重みだった。グリーンサイドでの優勝インタビュー冒頭、稲見萌寧は声が震えて言葉にならなかった。

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「全くそのつもりはなかったんですけど…」と笑って振り返り、素直に明かす。「毎年必ず1勝を目標にする中で、(ことしは)勝てないんじゃないかという気持ちが大きかった。ここで勝てて良かったという安心感がこみ上げました」。2シーズン前に圧倒的な強さを見せたかつての年間女王も、昨年8月「ニトリレディス」を最後にタイトルから遠ざかり不安でいっぱいだった。

同じ最終組の桑木志帆を追って迎えたサンデーバックナイン、2オンに成功した12番(パー5)でイーグル逃しのバーディを決めて今週初の単独トップに立った。15番のボギーで桑木に再び並ばれても、自信を取り戻したショットがあれば怖くない。

17番(パー5)、大きめの番手となる3UTのコントロールショットでグリーンに乗せられる確信があったという。2パットのバーディで勝利を引き寄せ、最終18番も稲見らしい完璧なフェードボールで右ピンに対してチャンスメーク。バーディを逃しても、まさに復活を告げるウィニングショットだった。

今季開幕戦で2位スタートを切るなど好調な滑り出しを見せたが、4月以降は体調面も含めて悩ましい時間が続いた。途中棄権を挟んで4試合連続の予選落ちも経験。シーズン前半だけで4度のスイング改造を敢行した。「練習しても意味がないんじゃないかなと思う時もあった。でも、練習をしないとうまくならないって。新しく取り組むことが、練習をしたくなる要素にもなる。そこからまた練習が楽しく、どんどんやりたい、と」。苦しくても立ち止まらない強さがあった。

優勝によって浮上した米ツアー挑戦の選択肢。「すごくうれしい。来年の新しい未来が切り開かれたという部分では大きいと思います」と言った上で、明確な意思表示は避けた。「チームで相談して、これからどうするか話し合って決めたい。“フィフティ・フィフティ”でお願いします」。まずは久しぶりの勝利の余韻を少しだけかみしめたい。(茨城県小美玉市/亀山泰宏)

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