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聞かなきゃ良かった…比嘉一貴はアダム・スコットの飛距離に驚がくも小兵の意地

◇国内男子◇日本オープンゴルフ選手権競技 2日目(21日)◇三甲GCジャパンコース(兵庫)◇7178yd(パー70)

後半6番、比嘉一貴は同組の元世界ランキング1位アダム・スコット(オーストラリア)に勇気を振り絞って質問した。「球が思ったより低い。もちろん、高い球も打てるんでしょうけどね。それで平均飛距離が気になっちゃって…」。それほど高さを出さなくてもキャリーで300ydと言われて目を丸くした。「ランが40ydだったら340yd。聞かなきゃ良かった…」

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初日は飛ばしにいくとき、セーフティに打っていくときでもスイングの再現性、正確性に舌を巻いたばかり。「飛ばしにいったときの飛距離がえげつなくて。初日に“置きにいった”ホールで『あんまり差がないな』とか喜んでいたら、きょうは50ydくらい離されてました」と苦笑いするしかなかった。

それでも、身長158㎝の体で賞金レースをリードする27歳は相手を見上げるだけで終わらない。「やっぱり100から130yd以内のウェッジゲームでは負けたくない。体格差が関係ない部分でリードしたいと思っているので。今週はそのあたりがうまく打てているのかな」とうなずく。

6バーディで一気に浮上してからの後半はアイアンが引っかけ気味になってピンチの連続だった。難しいピン位置が多かったこの日の中でもひときわ厳しい3番(パー3)は、バンカー越えでニアサイドのピンに絡めるアプローチ。手前のエッジギリギリに落とす技で2mに絡めてしのぎ、やはり奥のラフまでこぼした4番も目の前のピンに寄せてパーを拾った。

「66」で通算6アンダーまで伸ばしてホールアウト。3オーバーで終えたスコットを上回るだけでなく、6月「BMW 日本ゴルフツアー選手権」に続くシーズン2つ目の日本タイトルも視野に週末を迎える。「まだ半分終わっただけ。予選通れて良かったくらいにしか思ってないですね」と冷静に返すあたりにも、賞金ランキング1位の貫録が漂う。沖縄県勢の日本オープン制覇となれば、1973年のツアー制施行後で初の快挙だ。(兵庫県三木市/亀山泰宏)

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