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「バカは考えてもバカなんだから」亀代順哉に飛ぶコーチの愛あるゲキ

◇国内男子◇長嶋茂雄招待セガサミーカップ 2日目(20日)◇ザ・ノースカントリーGC(北海道)◇7178yd(パー72)

大阪学院大4年時の2016年に「日本アマチュア選手権」で優勝し、順風満帆と行くかに思えた亀代順哉のプロ生活は甘いものではなかった。国内ツアーのシード獲得経験がなく、年の瀬はいつも予選会で出場権をつかむのに必死になる。昨年末の特別ファイナルQT3位の資格で参戦中の2020年も、6月初旬まで予選落ちが続いた。

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身長167㎝にして300ydを越える1Wショットを武器に飛び込んだ新しい世界。「本当にたくさんの方が応援してくださっている」という周囲からの期待は、いつしか自ら重圧に変換してしまった。「結果を残したいというメンタル的なところが問題。自分らしさを欠いた部分があった」。スコアメークに慎重になるあまり、思い切りの良さを失っていったという。

「バカは考えてもバカなんだから、思うままにやれよ」――。乱暴な言葉であっても、それが信頼する恩師の愛情の裏返しだとわかるから、素直に受け入れられた。かつて渋野日向子を指導し、現在は「オーガスタ女子アマ」で優勝した梶谷翼(兵庫・滝川第二高)らが師事する青木翔コーチに中学時代から教えを受けている。ツアープレーヤーのなかでは、同氏にとっての最初の弟子ともいえる存在だ。

「最近は技術的なことよりも、その話しか(コーチとは)しないんです。自分らしさを取り戻すために何をするかというのがメイン。『頭がそんなに良くないのに、考えなくていいところで考えて自分を苦しめるなら、バカはバカなりに思い切ってやれ』って」

2017年、18年にはアジアンツアーにも挑戦した。試合会場で満足に練習もできない、町ではバスだって時間通りに来ない、日本とはまったく違う環境に身を置いて「小さいことを気にしない。図太くなった」はずだった。その経験も今なら生かせそうな気がしている。

2日続けて「68」をマークし、首位に3打差の通算8アンダー7位で予選ラウンドを終えた。レギュラーツアーの常連選手に交じって上位で週末を戦う。「あまり考えずに。調子はいい。一打一打、丁寧に」と誓った。

5年前、アマチュア日本一に輝いたコースは、今大会の会場から直線距離で南に12㎞ほどのブルックスカントリークラブだった。「北海道は気合が入るというか、頑張りたいと思える」。北の大地はまた、がむしゃらなプレーを受け入れてくれるかもしれない。(北海道千歳市/桂川洋一)

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2021年 長嶋茂雄招待セガサミーカップ



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