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「人間が古いんで」 池田勇太は“ジャンボオリジナル”のパターでツアー再開

◇国内男子◇長嶋茂雄招待セガサミーカップ 初日(19日)◇ザ・ノースカントリー(北海道)◇7178yd(パー72)

ボールをヒットする音が、いつもより甲高い。池田勇太はクラシックな、そしてなにより思い出がいっぱいに詰まったパターを手にグリーンを闊歩した。風の強かった午後に7バーディ、2ボギーの「67」をマーク。5アンダー6位で滑り出した。

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1カ月半ぶりのツアー再開戦で握ったのは、敬愛する“ジャンボ”こと尾崎将司のオリジナルモデル「TMJ」のマレット型。プロになってからというもの、ツアーでの使用は今回が初めてというが、「あれを使っていた時代が、ジュニアで一番勝っていた」というパターだ。

“世代最強”だった中学、高校時代、そして東北福祉大時代も「たまに出番があった」と記憶している。「販売本数も限定的だったはず。何本かストックしていた」という貴重なコレクションのなかから、引っ張り出してきた。

直近の試合である7月上旬の「日本プロゴルフ選手権」は単独首位でスタートした最終日に「71」と伸ばせずに今季初勝利を逃した。「日光(日本プロ)で負けた時はパターが原因だったと思う。試行錯誤しているなかで、きょうのパターに巡り合った」。最新テクノロジーが搭載されている…とは言えないが、「打っていて気持ちがいい。時代に逆らって…。(自分は)人間が古いんで」と笑う。

百戦錬磨のツアープロといえども、久々のゲームは「雰囲気的にはやってみないとわからないところもある。毎週やっているほうが体もラク」。そんな不安を抱えていたからこそ「きょうはいいゴルフだったと思う」と首位と2打差のスタートに及第点を付けた。(北海道千歳市/桂川洋一)

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