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身長158㎝比嘉一貴 ツアー史上最も低い王者も「勇気づけられたら」

◇国内男子◇RIZAP KBCオーガスタゴルフトーナメント 最終日(1日)◇芥屋ゴルフ倶楽部(福岡県)◇7103yd(パー72)

身長158㎝の比嘉一貴が2位に5打差をつけ初優勝を遂げた。記録の残る1999年のJGTO発足以降、最も身長の低いチャンピオンが誕生した。

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アマチュア時代から海外の試合を数多く経験してきた。「2m近い選手もいた。目の前で40yd、50ydって離されたときはやっぱり、うらやましいというか、ラクそうだな」と身長差に悩んだこともあった。「自分にはできない可能性がそこにはたくさんあって、こういうゴルフがPGAツアーでは必要なんだ」と痛感したという。

それでも「そればっかりはどうしようもないというか、フィジカルの面はどうしてもみんな違うし、その時、自分のゴルフを見つめ直して、やっぱり飛距離がないというのは確実なので、違うところで勝負しないといけないし、出来ないことは出来ないって、諦めることが出来た」と様々な国際試合を経験し学んだという。

体格のハンデを補うために「全部がうまくなればいいかなと。何かが下手だと苦しくなると思うので、とにかく全部のレベルアップが必要だった」と練習に励んだ。「飛距離も300yd飛ばして、いつもフェアウェイにいれば340yd飛ばす選手にも引けを取らない」と自信をつけていった。

「ゴルフに限らずほかのスポーツでも、体にハンデがあるなとか、身長とか、いろんな悩みがあると思うんですけど、そういう人たちを勇気づけられたり出来たらなと。それはアマチュアの時から思っていた」。

「ぼくがグリーンに上がると『ちっさ』とか声が聞こえるらしいです」。ギャラリースタンドで応援する家族の耳には心無い言葉も届いた。それでも本人は「自分を見てくれているんだな」とポジティブにとらえ気にすることはなかった。「だって、しょうがないじゃないですか、小さいのは」と笑って見せる。

練習の虫としても知られる比嘉。「ゴルフなしで一日自由にしてみろと言われても何もできないような感じ」と私生活からもゴルフを切り離すことは出来ない。「クラブを握らないと何もできないです。遊びに行くとしても、練習してからじゃないと遊びの最中もゴルフのことが頭にあって。歯磨きと一緒みたいな感じです。たぶんゴルフが好きなんだと思います」という。

「とりあえずはヨーロッパ(ツアー)に行ってみたいです。(宮里)優作さんもいますし、谷原(秀人)さんもいますし、色んな国でゴルフしてみたい。ぼくのゴルフがこの国ではどうだろうとか、(その国の)ゴルフ場に合っているかとか、そういうのも楽しみながらやりたいです」と大きな夢を語った。(福岡県糸島市/柴田雄平)

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