藤田幸希が抜け出し単独首位 佐伯三貴、リュー・ソヨンが2打差2位
2013年 ワールドレディスチャンピオンシップサロンパスカップ
期間:05/09〜05/12 場所:茨城GC西コース(茨城)
藤田幸希 飛距離ロスの原因はウェディングドレス?
今年のオフ、藤田幸希は例年に比べて筋力トレーニングを倍増したという。「好き嫌いが多かった」という食事も、栄養素をバランス良く、かつたくさんの量を食べる食生活へと移行。フェードだった球筋もドローへと変えた。すべては、昨年痩せたことで落ちていた飛距離を取り戻すためだ。
「昨年の今頃と比べると、5~6キロは違う」。その成果は、あらゆる面で今年の藤田に恩恵をもたらした。飛距離が戻ったことはもちろん、「疲れ方が違うし、去年は勢いが無かったショットのボールにも、体重が乗っているのが分かるし重さが違っている」。
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では、昨年に痩せた原因とは何なのか?問われた藤田は、少し恥ずかしそうに答えた。「あの、すみません。ウェディングドレスを着るために痩せたんです」。
昨年1月中旬に予定されていた結婚式。気合いを入れて発注した純白のウェディングドレスは、モデルとして活躍する香里奈がデザインの『香里奈ウェディングドレス』。しかし悲しいかな、プロゴルファーの体格は規格から外れていたようで、「最初は入らなかったんです」。そこから藤田の戦いは始まった。「夜ご飯もぜんぜん食べなかった」という過酷なダイエットの甲斐あって、2、3ヶ月の短い期間で約6キロの減量に成功。晴れ舞台で、華やかなウェディンドレスに身を包むことができたのだった。
しかし、幸せの瞬間への代償は同時に、プロゴルファーにとっては致命的な飛距離ロスという副作用も生んでしまった。「プロゴルファーとして最低なことをしたのかな、とよく分かりました・・・」とトーンダウン。とはいえ、オフ返上の覚悟と努力により今では飛距離を取り戻し、今季開幕からショットは好調、今週の「ワールドレディスチャンピオンシップサロンパスカップ」では、2日目を終えて単独首位に立っている。幸福の思い出としてウェディングドレスを眺め続けるためにも、残り2日間も首位の座は譲れない。(茨城県つくばみらい市/塚田達也)
塚田達也(つかだたつや) プロフィール
1977年生まれ。工事現場の監督から紆余曲折を経て現在に至る。35歳を過ぎてダイエットが欠かせなくなった変化を自覚しつつ、出張が重なると誘惑に負ける日々を繰り返している小さいおっさんです。