ショック!上田桃子、金ナリが出場登録不備で欠場へ
2011年 大王製紙エリエールレディスオープン
期間:11/18〜11/20 場所:エリエールGC(香川)
「ほんとバカ」上田桃子に対する古閑美保の想い
昨日の夕刻、その事実を聞いた誰もが目を丸くして、そして耳を疑った。出場登録を忘れた上田桃子と金ナリが欠場という事態。金ナリはディフェンディングチャンピオン、そして上田は米ツアー最終戦を蹴って、同郷の先輩・古閑美保と同組で引退に花を添える役を担っていたのだから。
昨日の17時の登録締め切りに間に合わなかった2人。当然、選手当人に責任があるのは明白だが、未然に防ぐことはできなかったのか?という疑問も湧く。登録が済んでいないことを誰かが早めに連絡してあげれば、避けることもできたはずだ。
<< 下に続く >>
今大会で出場登録を担当していたLPGAのTPD委員会部門長、山口喜美恵さんに話を伺った。すると、規定のようなものは無いが、申し送りとして未登録の選手がいたとしても協会からは連絡をしない、ということになっているという。その理由は公平性を保つため。もしそういう選手がいた場合、一人には連絡がつき、別の一人には連絡がつかないようなことがあれば、公平でないからだという。また、今年はすでに7月の「スタンレーレディス」でウェイ・ユンジェが、また8月の「CAT Ladies」では楊涛麗(ヤンタオリー)が、それぞれ同じ理由で欠場となっている。彼女たちとの公平性を保つことも考慮されたという。
LPGAとしては、出場登録をするための場所をクラブハウスの入り口や分かりやすい場所にするなど、こういったミスを防ぐための対策は強化するという。また、選手に伝えるかどうかについても、来期に向けた話し合いの中で議題に上る可能性があるという。
いずれにせよ、裁定は裁定で覆ることはない。昨晩、この事件を聞いた古閑は、後輩の上田の心境を思いやって、自分からメールを送ったという。「個人的な感情ですけど、私もすごく一緒に回りたかったですし、何考えてるんだと思って怒っちゃいました。怒りのメールですね」。すぐに上田から返事が来て、「すみません、私もすごく一緒に回りたかったけど・・・」。その後、何回かメールのやりとりを行い「私と桃子の間では終わった話」と、古閑はその心境を自身のブログにアップした。
一部を抜粋すると次のような内容だ。『私のかわいい桃子。(中略)ほんとバカ。だからこんなミスは次から絶対にやっちゃダメだよ。オフに「エリエール初日」と題してゴルフしよ(^^)』
上田も自身のブログでスポンサー、関係者、ファンへの謝罪をアップしたが、古閑先輩の温かい言葉がどれだけ傷を癒やしてくれたかは想像に難くない。古閑以上に、上田にとっては忘れられない試合となったことだろう。(香川県三豊市/今岡涼太)
今岡涼太(いまおかりょうた) プロフィール
1973年生まれ、射手座、O型。スポーツポータルサイトを運営していたIT会社勤務時代の05年からゴルフ取材を開始。06年6月にGDOへ転職。以来、国内男女、海外ツアーなどを広く取材。アマチュア視点を忘れないよう自身のプレーはほどほどに。目標は最年長エイジシュート。。ツイッター: @rimaoka