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ウサギはいずれカメになる? 藤田寛之が喜ぶ宮本勝昌の歩み

◇国内男子◇アジアパシフィックオープン選手権ダイヤモンドカップゴルフ 事前情報(8日)◇総武カントリークラブ 総武コース (千葉)◇7327yd(パー71)

「中日クラウンズ」最終日。藤田寛之は同じ組でプレーしていた今平周吾の猛チャージを見て、思わずにはいられなかったそうだ。「周吾、カンベンしてくれよ。もうそれくらいにしてくれ…」。自らも上位争いに身を置きながら、気持ちは3つ後ろの最終組でトップにいた宮本勝昌に向いていた。

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「周吾は賞金王で若手の筆頭。(同じ)ヤマハの契約プロで頑張ってほしいところもある。でも『宮本のこのチャンスをあまりいじめないでくれ…』という気持ちだった。自分も良いところにいたけど、周吾が来てヤバイ、ヤバイと」。そんな心配をよそに、宮本は最終18番で鮮やかにウィニングパットを決めた。

ともに芹澤信雄に師事する間柄。年下の兄弟子の2年ぶりの勝利を、藤田は「若いころの刺激とは違うね。相変わらず励まされているというか、『まだできるんじゃないですか』というようなメッセージだった」ととらえたという。自身は年間3勝を挙げた2014年を最後に優勝から遠ざかり、6月には50歳になる。「若手が頑張らなくてはいけない」と口酸っぱく言いつつも、おずおずとレギュラーツアーから退くつもりはない。

藤田は、宮本と自身の関係をずっと「ウサギとカメ」と表現してきた。「宮本はオフのハワイ合宿で使ったキャディバッグを、1カ月後の別の合宿で開けるようなタイプだった。1カ月、何をやっていたの? というような感じで」と振り返る。「体もゴルフの技術的にもポテンシャルがあって、それでやれていた」

一方で藤田の矜持は小さな一歩を重ねて、ウサギの跳躍を越えたことにもある。2012年に43歳にして賞金王となり、“中年の星”として輝いた。「自分の方が良くなってきて、(宮本は)カメのやっていることを認めながら『自分もやらなきゃ』と思ったのでは」という。

宮本は前週、名古屋での「中日クラウンズ」を終えた翌日には地元の静岡・御殿場のトレーニングジムでしっかり汗をかき、今週の「ダイヤモンドカップ」の会場に入った。「去年はランキングも悪くて、思うところがあったはず。すごくトレーニングもしっかりやるようになった。ああいう人間じゃなかったんですけどね」と藤田。そして「だから、自分の影響は結構大きいと思うんですよね」と笑った。(千葉県印西市/桂川洋一)

桂川洋一(かつらがわよういち) プロフィール

1980年生まれ。生まれは岐阜。育ちは兵庫、東京、千葉。2011年にスポーツ新聞社を経てGDO入社。ふくらはぎが太いのは自慢でもなんでもないコンプレックス。出張の毎日ながら旅行用の歯磨き粉を最後まで使った試しがない。ツイッター: @yktrgw

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