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「弟を作り出しているみたい」池田勇太、新スタイルに違和感と楽しさ

「足先からサンバイザーまで」。コーディネートの大半はまだ、メーカーと、信頼するマネージャーの仕事だそうだ。3タックのパンツを、ノータックモデルにはき替えて30歳のシーズンに入った池田勇太。3月末に契約を済ませたマスターバニー・ブランドのウエアに身を包んで迎えた「東建ホームメイトカップ」初日。5アンダー3位と絶好のスタートを切ったが「お客さんは誰がプレーしているか、分からないんじゃないかなあ」と照れ笑いを浮かべた。

細身に作られた今風のパンツはまだ「キツイ、キツイ」という。大事なショットやパットの動作に関しては「伸びる素材だから。アレが効いてる。ストレッチ?そう、ソレが効いてるから」と影響はないというが、グリーン上で膝を折りラインを読むときにはヒヤリとする。このオフのプレー中には“お尻”の部分が2度裂けた。

「それに、ポケットからボールがよく落ちるんですよね…。あとはこの格好だと、体型を維持しないといけないなと思う。前のは、少し太っても隠せたけれど」。腰回りがゆったりとしていた以前のモデルとの違いを実感するこの頃。周囲にはスマートに生まれ変わった姿をうかがわせても「これがカッコいいと思うまでは、時間がかかる」と正直にこぼすのは、昨年までの定番スタイルに愛着があったからこそだ。

昨季まで3年間勤め上げた選手会長の職務から離れ、春先はトレーニングに打ち込む時間もできた。契約フリーとなったクラブについては、試合が始まっても調整を続けている。この日はアイアンショットが左にぶれた。「練習では大丈夫でも、試合になるとやっぱり力の入り方が違ったね」。シャフトがわずかに軟らかいと感じ、ラウンド途中は短く持って対応するケースも。プレーを終えるとさっそくメーカーに差し替えをお願いした。

「もうダボダボのスーツもやめろって言われるんですけど。まあでも、私服くらいはたまには着ないとですね…」。胸の中には変えられない原点やこだわりもある。それでも「違う自分を作り出しているみたいで楽しい。“弟”を作り出しているみたい」とも思える。

装いと立場は変われど、それだけでは語りつくせないプロとしての個性が池田にはある。新しいパンツも、スーツも、ポジティブに受け入れる姿勢が続けば、すぐに誰の目にも見慣れたものになるはずだ。(三重県桑名市/桂川洋一)

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桂川洋一(かつらがわよういち) プロフィール

1980年生まれ。生まれは岐阜。育ちは兵庫、東京、千葉。2011年にスポーツ新聞社を経てGDO入社。ふくらはぎが太いのは自慢でもなんでもないコンプレックス。出張の毎日ながら旅行用の歯磨き粉を最後まで使った試しがない。ツイッター: @yktrgw

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