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池田勇太、チャンピオンズディナーでの前哨戦

普段から歯に衣着せぬ物言いのレジェンドたちが、集まってお酒を飲んだらどうなるか…?2010年から「日本オープン」の恒例行事となっている歴代覇者たちの集うチャンピオンズディナーは、われわれが立ち入ることの出来ない領域だが、たまにその様子が漏れ伝わってくることもある。

今年の日本オープン開幕前夜の14日、六甲国際GCのクラブハウス2階で行われたチャンピオンズディナー。関係者によると、青木功中嶋常幸田中秀道手嶋多一片山晋呉ポール・シーハン小田龍一キム・キョンテ久保谷健一小林正則、ディフェンディングチャンピオンである池田勇太の計11チャンピオンが列席した。その席上でスピーチに立った中嶋が、池田を眼前に見据えてこう言い放ったという。

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「俺が20代だったとしたら、今晩ここには来ていない!」

そして、いかに日本オープンのタイトルが重いものか、それに対してどれだけ全精力を注いで勝ちにいったのかをとうとうと語ったという。

池田にとっては、メインディッシュの「兵庫県産牛ロース肉のポワレ 朝倉山椒の香りを添えて 赤ワインソース」の味を優雅に堪能するような気分になれなかったであろうことは想像に難くない。

アダム・スコット(オーストラリア)、小西健太と回った初日を、後半は出入りの激しいゴルフとなりながらも、7バーディ、3ボギーの「68」。首位と2打差の4アンダー3位で終えた池田は、記者たちの前に来るなり「もう疲れたよ」とほんの少し弱音を吐いた。

誰に言われずとも、大会連覇への重圧を感じているのは池田ただ1人。それに加え、勝ち切れないここ数試合、バーディとボギーが交互に来たバックナイン、カメラのシャッター音による仕切り直し、ホールアウト後の複数社によるインタビュー…。言い出せばキリがないほどにストレスは高まっていた。

だが、見せた弱音はほんの一瞬だけ。すぐにまた、てきぱきと取材対応を再開した。「1打1打真剣にするのは当たり前。それをきちっとモチベーションにして戦えれば」。ナショナルオープンのタイトルの重さは、身に染みて分かっている。(兵庫県神戸市/今岡涼太)

今岡涼太(いまおかりょうた) プロフィール

1973年生まれ、射手座、O型。スポーツポータルサイトを運営していたIT会社勤務時代の05年からゴルフ取材を開始。06年6月にGDOへ転職。以来、国内男女、海外ツアーなどを広く取材。アマチュア視点を忘れないよう自身のプレーはほどほどに。目標は最年長エイジシュート。。ツイッター: @rimaoka

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