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欧州PGAツアー「イタリア・オープン」最終日

1999年、プロ3年目だったイアン・ポールターは欧州PGA下部組織のチャレンジツアーで活躍し、欧州PGAシード権に最も近い位置にいた。しかしキャディバッグにつまずき転ぶといったアクシデントで足の靭帯を痛め、シーズン途中からリハビリの日々。結果、欧州PGAの「Qスクール」に出なければ翌年のシード権獲得の道はない状況となっていた。しかしポールターは、みごと「Qスクール」を突破。さらに欧州ツアー初挑戦の年に「イタリア・オープン」で優勝。賞金ランキングも31位とし、欧州PGAの最優秀新人賞を獲得したのだ。そしてこの日曜日、ポールターには再び「イタリア・オープン」を制するチャンスが訪れた。

最終日、19アンダーでポール・ロウリーと首位に並んでいたイアン・ポールターは、16番でみごとなバンカーショットからパーセーブ。一方のロウリーは2メートル弱のパーパットを右に外し、痛いボギーで1打遅れをとってしまう。続く17番、ロウリーは3打目をピン手前3メートルにつけバーディチャンス。ポールターは5メートル以上のバーディパットを強気に打って、カップをオーバーしピンチとなる。残り1ホールという状況の中、ロウリーはバーディパットを沈め、ポールターにプレッシャーをかける。ポールターの1メートル弱のパーパットはカップを半周しつつも嫌われ、なんとボギー。態勢が逆転してしまった。

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しかし、勝利の女神は気まぐれだ。1打のリードをもらったロウリーは安全にプレーすれば問題がないはずだった。しかし打った本人のなぜあんなミスを犯してしまったのか分からないというほどのティショットミスでOB。ボギー確実となったロウリーを尻目にポールターがピン横1メートル弱につけるみごとなアプローチで返り咲き、バーディ。

波乱に満ちた上がり3ホールのドラマは、ポールターが最後にスポットライトを浴びせて幕を閉じた。

イアン・ポールター
「信じられないよ。18番で良いティショットが打てて、9番アイアンでピン側に運べたのが本当に嬉しい。ロウリーが残念ながらOBという結果になってしまったけど、僕にとってはラッキーだったね。」

◇最終結果
優勝(-19):イアン・ポールター(69)
2位(-17):ポール・ロウリー(70)
3位タイ(-15):アンソニー・ウォール(65)、アンダース・ハンセン(66)、他
6位タイ(-14):パドレイグ・ハリントン(63)、アンヘル・カブレラ(69)

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