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2019年 マスターズ
期間:04/11〜04/14 場所:オーガスタナショナルGC(ジョージア州)

全英王者モリナリが語る初めてのマスターズ

2018年に傑出した成績を残したフランチェスコ・モリナリは、優勝候補の一人としてメジャー初戦を迎える。彼が初めて「マスターズ」を体験したのは選手ではなく、キャディとしてだった。

兄のエドアルドより2歳年下であるにもかかわらず、フランチェスコは兄に2年先んじてプロのランキングに名を連ねたが、2006年のマスターズでは弟としての務めを果たさざるを得なかった。

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話は、フランチェスコがエドアルドをキャディに従え、ロイヤルトゥルーンで準決勝進出を果たした2003年の「全英アマチュア選手権」までさかのぼる。

「エドアルドと僕には、メジャー全般について一つの約束事があった。僕らはどちらかがメジャーに初出場したら、もう片方がキャディを務めることに決めたんだ。もちろん、僕は逆になることを望んでいたけれどね!」

「この約束は、ドド(エドアルドのニックネーム)がマスターズ出場を決める2年前のことだった。僕らは全英アマチュア選手権でプレーしていて、エドアルドが僕のキャディで、僕は準決勝まで行ったんだけど、これはそこから始まったんだ。僕は『もし兄さんがマスターズか全英に出場することになったら、僕がキャディをしに行くよ』と言ったんだ」

2年が経ち、エドアルドが2005年にイタリア人として初めて「全米アマチュア選手権」を制覇したことで、その約束は効力を発揮することとなった。この勝利の結果、モリナリ兄はマスターズ、全米オープン、全英オープンの出場権を獲得し、フランチェスコは06年にオーガスタナショナルで兄のバッグを担ぐことになったのである。

2006年4月の「ポルトガルオープン」で予選落ちしたフランチェスコは飛行機へ飛び乗り、既にエドアルドがメジャーデビューへ向け数日前から練習を始めていた米国ジョージア州に赴いた。

モリナリは大会開催週の月曜に現地入りし、火曜にはキャディを始める準備を整えていた。初めてのマスターズはすばらしい経験ではあったものの、同時に難しいものでもあった。フランチェスコにはプレーしたいという思いがあり、さらにエドアルドは最高の状態になかったため、キャディの職務がかなり難しいものになっていたのである。

「ここにいるのは信じ難いほどすばらしいものだった。何度となくテレビで見てきた場所だった。兄はその前の週から来ていて、そのときは別の人がキャディをしていた。ここに来たことでものすごく興奮していたけれど、一方では、ものすごいフラストレーションを抱えていた」

「ここはバッグを担ぐには良いコースではないし、自分の選手が良いプレーをしていなければなおさらだよね!12番や15番のように、ウォーターハザードを前にしたホールでクラブを渡さなければならない。僕は兄にクラブを渡しづらくてしょうがなかったんだ!」

「兄は2日とも苦しんだ。スコアは覚えていないけれど、予選カットには遠く及ばなかった。そういう意味では、最高の思いはしなかったけれど、ここに来たのは最高の経験だった」

フランチェスコはそのとき既にヨーロピアンツアーのメンバーだったが、キャディという新しい職務に就くに当たり、特に優遇されたいとは思っていなかった。彼はエドアルドやほかのモリナリ家の人々と一緒に行動にすることもできたが、クラブハウスへの立ち入りが厳しく禁じられているキャディ用の本部でその週を過ごした。

「あの週、僕はずっとキャディ本部で過ごし、クラブハウスには近づかなかった」とフランチェスコは振り返った。「僕は完全にキャディとしての扱いを受けたけれど、あそこでキャディとしての待遇を受けることだけでも、驚くべきことだった。本当にすばらしかったよ」

「僕らはタイガーとロバート・アレンビーと同組でプレーした。僕らはずっとタイガーのことを見ていたよ。彼は絶好調というわけではなかったけれど、予選は通過したし、確か2日目に14番でイーグルを決めたんだ。あれが僕らのハイライトだった!彼のプレーが見られて最高だったね」

フランチェスコのマスターズデビューは(キャディの)白い服に身を包んでのものとなったが、選手として8回目の出場を果たす2019年は、オーガスタを再訪するにあたり別の色のジャケットに狙いを定めている。

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