セルヒオ・ガルシアが3連覇 自身のホスト大会を制す
2017年 アンダルシアバルデラマ マスターズbyセルヒオ・ガルシアファウンデーション
期間:10/19〜10/26 場所:レアル・クラブ・バルデラマ(スペイン)
バルデラマの王位は“センセーショナル・セルヒオ”の手に
セルヒオ・ガルシアが「アンダルシアバルデラママスターズbyセルヒオ・ガルシアファウンデーション」を制覇し、レアルクラブ・バルデラマとの蜜月を継続させた。母国スペインでのヨーロピアンツアー6勝目。
地元のヒーローのガルシアは、大会が同じコースで開催された2011年にも優勝。この名コースで、ストロークプレーで開催されたヨーロピアンツアーの大会を制した初のスペイン人選手となった。
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このコースでの大会にはこれまで13回出場しており、トップ10入りを逃したのはわずか1回、トップ5入りは8回と相性の良さは抜群だ。この日も「67」をマークし、通算12アンダーとしてオランダのユースト・ラウテンに1打差をつけて優勝を遂げた。
今季は「マスターズ」でメジャー初優勝を成し遂げた上、「ドバイデザートクラシック」も制しており、この勝利はシーズン3勝目。「レース・トゥ・ドバイ」で首位に立つトミー・フリートウッドとの差を縮めることに成功した。
通算7アンダーの3位にはイングランドのダニエル・ブルックスが入り、さらに2打差の4位にはウェールズのジェイミー・ドナルドソン。3打差の5位には豪州のウェイド・オームスビーが入った。この3人はランキングを101位圏内に上げて、来季のシード権を確保した。
ラウテンにとって、今季2度目のトップ10入りだったが、シーズンを通して22戦中18戦で予選通過と、安定感は際立っている。
とはいえ、この日のヘッドラインを飾ったのは、金曜にヨーロピアンツアーの名誉生涯メンバーとなり、これでツアー14勝目となったガルシアだった。
「すばらしかったね。僕ら3人は皆、すばらしいプレーをしたよ」とガルシア。
「ダニエルは自分の置かれた状況の中で最高のプレーをしたし、ユーストは信じられないプレーをしたね。僕も本当に良いプレーができていたし、引き離せるかなと思っていたけれど、彼がずっと食らいついてきたので、すばらしい勝負になった」
「僕はずっと辛抱していた。悪いことがあっても影響されないよう気をつけていたし、終盤に鍵となるパットを幾つか決めることができた」
「ギャラリーは信じられないくらいすばらしかった。本当にたくさんの人が僕を応援してくれたし、このもてなしは最高だった」。
「この勝利は妻のアンジェラと来年3月に生まれる赤ちゃんに捧げたい」
ガルシアはパー5の4番で下りの速いバーディパットを沈めて通算9アンダーとしたが、ルイテンも5番でタップイン圏内につける見事なショットからバーディをお膳立てして応戦。さらにティショットをピンそば1.8メートルにつけたパー3の6番でもバーディを奪い、ガルシアとの差を1ストロークに縮めた。
その後、9番ではピンそばにつけたルイテンが優位に立ったが、ガルシアはフリンジから5Wの技ありアプローチでチップインバーディを奪った。ルイテンも短いバーディパットを決め、フロントナインは両者一歩も譲らない展開となった。
しかし、バックナインに入ると、ガルシアは10番で4.5メートルのバーディパットを沈め、パー5の11番でもバーディを奪ってリードを3打に広げた。
パー3の12番では両者ともにティショットを同じバンカーへ入れると、ガルシアがそこからボギーをたたいたのに対し、ラウテンは寄せワンでパーセーブに成功。さらにラフからの見事な2打目でグリーンをとらえた13番で長いバーディパットをねじ込み、再びガルシアとの差を1ストロークに戻した。
ラウテンはパー3の15番ですばらしいティショットからバーディを奪って首位に並んだが、16番で3パット。ガルシアが1打のアドバンテージを持った上がり2ホールでは、両者ともにパーとしてバトルは終焉を迎えた。
ランキング123位で今週の大会を迎えたブルックスは、2番でフックラインのバーディパットをねじ込んで一時的に首位タイに立ったが、8番と11番でボギーをたたいたことで、シード権獲得に危険信号が灯った。
12番でバンカーから見事なパーセーブを見せると、続く13番ではさらなる美技を披露した。ティショットを左へ曲げたブルックスは、ライが悪くスイング域が制限される中、フックをかけた2打目から見事バーディを奪ったのだ。
14番でも見事なショットからバーディを奪ったブルックスは、この日のスコアを赤字に戻して後続の選手との差を3打とした。16番でボギーをたたいたが、無事3位で大会を終え、97位にランクアップした。
ドナルドソンはQスクール行き、あるいはキャリア賞金リストによりシード権免除の権利の行使を回避するのに少なくとも今週は8位以内が必要な状況だった。最終日を「71」として4位で大会を終え、ランキングを118位から99位へ上げることに成功した。
2バーディ、2ボギーのイーブンパーと、この日はスコアが伸びなかったドナルドソンだったが、4位タイで並んでいたスコットランドのスコット・ジェイミソンが16番でダブルボギーをたたいて後退したことに助けられた。
「レース・トゥ・ドバイ」ランキング106位で今週を迎えたオームスビーは、アクセスリストではさらに良い順位につけていたが、最終日「70」をマークしたことにより年間ランクを82位とし、アクセスリストに関係なくシード権を確保することに成功した。
アンダース・ハンセンはジェイミソンと並ぶ通算3アンダーで大会を終えた。1打差の8位タイにはニノ・ベルタシオ、アーロン・ライ、ロバート・ロック、ジュリアン・スリが入った。
週末に「69」と「68」をマークしたアシュリー・チェスターズは、通算1アンダーで大会を終え、通算1オーバーで大会を終えたリカルド・ゴウベイアとともにアクセスリスト入りを果たした。
逆にこの試合の結果、ザンダー・ロンバードとジョエル・スタルターはアクセスリストから漏れた。