地元フランスのデュビッソンが首位タイ
2015年 アルストム・オープン・ド・フランス
期間:07/02〜07/05 場所:ル・ゴルフ・ナショナル(フランス)
パリで地元の期待を押し上げたデュビッソン
引き続きル・ゴルフナショナルで地元ギャラリーを沸かせたビクトル・デュビッソンが「アルストム・オープン・ド・フランス」の折り返し地点で首位タイに立った。
2日目を「70」でラウンドした25歳のドュビッソンは、通算4アンダーとして同組でプレーした「ライダーカップ」のチームメイトのマルティン・カイマー、スペインのラファ・カブレラベローと並びリーダーボードのトップに名を連ねた。
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カブレラベローとデュビッソンは中断があり終了が2日目の朝に持ち越された第1ラウンドを終えた時点で4人が並ぶ首位タイに立ち、午前中に第2ラウンドを「70」で回った目下好調のカブレラベローが通算4アンダーとしてクラブハウスターゲットを設定した。
デュビッソンは5番でバーディを奪うと、6番では2打目を直接カップインしてイーグルを奪い、この時点で通算6アンダーまでスコアを伸ばして一気に主導権を握るかに見えたが、コンディションが厳しさを増すなか、8番と9番でボギーを叩いた。
カイマーは9番で4.5メートルのバーディパットを沈め、前半を「34」として首位に並んだが、12番ではデュビッソンがグリーン奥からバーディを決め再び単独首位の座を奪い返した。
メジャー2勝のカイマーは13番でバーディを奪い、戦いは一騎打ちの様相を呈するかに見えたが、カイマーは15番でグリーンを狙った2打目を池に落とし、このホールをダブルボギーとした。
しかし、デュビッソンも17番でグリーン横からのパーセーブに失敗し、カイマーが最終ホールで4.5メートルのバーディパットを沈め、デュビッソンが同ホールでのチップインバーディを惜しくも逃したため、週末は三つどもえの手に汗握る戦いが繰り広げられる展開となった。
「良いプレーができましたね」とデュビッソン。彼は欧州ツアーでの唯一の勝利を2013年の「トルコ航空オープン」で果たしている。
「このコースではボギーを一つ二つと叩き始めると、どんどん悪い方向へ向かうものですが、今日はすばらしいラウンドでしたし、今日の自分のプレーには満足しています。午後は風もあり、とてもタフでしたね」
「すばらしい声援でしたが、余りに試合に集中していたため、見回すようなことはありませんでした。それでも声援は感じていましたよ」
「一つもミスが許されない展開になりましたね」
「明日も、また良いプレーが求められますし、パットが良ければ結果も良いものになるでしょうね」
タイトル防衛を懸けて臨んだ2週間前の「全米オープン」、先週のミュンヘンと2週連続して予選落ちを喫していたカイマーは、再びリーダーボードの天辺を巡る争いの場に帰ってきたことに興奮を覚えた。
「大会の最終組でプレーするのは数カ月振りのことだね」と30歳のカイマー。彼は2009年にこのコースで優勝を飾っている。
「もちろんこのコースをエンジョイしているし、ここでは成功を収めてきたからね」
「ギャラリーに囲まれているし、この2日間のビクトルとのラウンドは楽しいものでもあったね。多くの人たちが僕らの組について来たから、エキサイティングな週末になるだろうね」
直近の4大会で4位、13位、2位、11位に入っているカブレラベローだが、「アイルランドオープン」では72ホール目でボギーを叩いてプレーオフの機会を逸し、2日目を終えて首位に立った先週のミュンヘンでは週末のラウンドを「74」「71」として後退するなど、惜しいところで勝利を逃している。
インスタートとなった2日目は前半を1アンダーの「34」で折り返した31歳のカブレラベローは、5番でボギーを叩くも、続く6番では3メートルのバーディパットを決めた。
グリーン上のチッピングが裏目に出た7番では今一度ボギーを叩くも、続く8番で6メートルのバーディパットを沈め、カブレラベローは再び巻き返しに成功した。
「見ての通りここまでは良いスコアで来ているね。このコースで2ラウンド連続してのアンダーパーは御の字だよ」とカブレラベロー。「とてもタフなコースだね。今年はラフが減ったけれど、それでもまだタフなんだ」。
「一番良い点は僕がまだ大トラブルに陥っていないところだね。もちろんボギーはいくつかあったけれど、これまで一度も大叩きをするような状況には身をさらしてしないんだ」
「(惜しいところで優勝を逃しているのは)明らかに何かがおかしいんだろう。日曜と比べると、最初の2日間や、時には土曜でさえもスコアが断然良いのだから。でも、改善に向け取り組んでいるよ」
「(優勝の)扉はノックし続けているし、いつかは開くだろう」
この2日間をアンダーパーでラウンドした選手がわずか17人に絞られる中、イタリアのフランチェスコ・モリナリ、南アフリカのジャコ・ヴァンジル、そしてダニエル・ブルックス、ティレル・ハットン、ジェームス・モリソンのイングランド人トリオは首位から1打差の通算3アンダーで週末を迎えることになった。
カットラインは通算4オーバーとなり、2日目を「78」でラウンドしたディフェンディングチャンピオンのグレーム・マクドウェルによる3連覇を懸けた戦いは終止符が打たれる結果になった。