オールスター揃い踏みとなる第20回「ボルボ中国オープン」
2014年 ボルボ中国オープン
期間:04/24〜04/27 場所:ゲンゾンGC(中国)
レビが初優勝を飾る
「ボルボ中国オープン」は動きの激しかった最終日を経て、アレキサンダー・レビが初優勝を飾った。
バックナインでは5打差あったリードが1打差まで縮まる展開となるも、フランスのレベはそのピンチを切り抜け、大会20回目の開催にして20人目の王者となった。
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最終日をしぶとく「69」でラウンドした23歳のレベは通算19アンダーで大会を終え、イングランドのトミー・フリートウッドに4打差をつけての勝利を果たした。
3打差で最終日に臨んだレベは、一日の大半をそのまま順調な足取りで勝利へ向けて巡行するかに見えたが、15番でのダブルボギーで危うくその道筋から脱線するところであった。
しかしながら、17番と18番でバーディを奪う踏ん張りを見せて何とか持ちこたえ、優勝賞金389,150ユーロを手にすることに成功した。
15番での突然の乱調について問われたレビは、「プレッシャーを感じていたわけではありません。難しいパットでしたし、ピンポジションも難しく、ボールはディボットに入っていました。あれは難しいショットで、ダブルボギーを叩きはしましたが、自分が良いプレーをできているのは分かっていましたし、自分のゴルフについてのみ考えていました」。
「17番では最高のショットを打ちました。自信はありましたので、コース上でプレッシャーは感じていませんでした」。
「ただ自分のゴルフに集中し、目標に焦点を絞っていました。トミーが17番でバーディを奪ったのは知っていましたが、プレッシャーも好むところですよ」。
ゲンゾンGCのコースレコードとなる「62」でラウンドした金曜日に今週の仕事の大半をこなしたレビは、最終日の序盤は5連続パーという出だしとなり、フリートウッドが1番から3連続バーディを奪ったため、両者の差は2ストロークまで縮まった。
かつてのチャレンジツアー王者であるイングランドのフリートウッドは、1番の第2打をピン側2メートルにつけてバーディを奪うと、続く2番と3番では8メートル弱のバーディパットを沈めることに成功した。
レビはこの日の初バーディを、素晴らしい第2打をピンそばに寄せてタップインバーディを奪った6番まで待たねばならなかったが、これで2位との差を再度3打まで広げた。
この後は、フリートウッドがパー5の9番でバーディを奪ったのに対し、レベは11番でバーディを奪って再び応戦してみせた。
23歳のフリートウッドが13番でドライバーのティショットを大きく曲げてハザードへと入れてしまい、ペナルティドロップをせざるを得ない状況となりながらもこのホールを何とかボギーで切り抜けたのに対し、レビは同じホールで3メートルのバーディパットを沈め、5ホールを残して両者の差は5打となった。
これでレベの初優勝への道のりは楽々としたものになるかに見えたが、この勝負はこの後レベのリードが1打に縮まる劇的な展開を見せた。フリートウッドが14番で9メートルのバーディパットを沈めた直後、レベは15番での第2打をグリーン左へと外してしまい、ディボットに嵌った第3打をパターで打つとボールはグリーンを通過して深いラフへと吸い込まれ、そこから更に3打を要したため、スコアを通算17アンダーまで戻してしまったのである。
しかし、フリートウッドはパー5の17番でバーディを奪い通算16アンダーとするも最終ホールで3パットしてしまったのに対し、レベは17番で池越えの素晴らしいロングアイアンでのショットで2オンに成功しバーディを奪うと、最終ホールでもピンそば1メートルにつける見事なショットから連続バーディを奪い、王者に相応しい締め括りを見せた。
最終日を「72」でラウンドしたスペインのアルバロ・キロスは通算13アンダーの3位で大会を終えた。これはスペインの飛ばし屋にとって、2011年に「ドバイ世界選手権」を制して以来の最高成績となった。
その1打後方の4位には最終日を「67」でラウンドしたイタリアのフランチェスコ・モリナリが入り、5位タイには世界3位のヘンリック・ステンソン、「ライダーカップ」のスター選手であるイアン・ポールター、そしてこの日のベストラウンドとなる「63」で最終日を回ったアンダース・ハンセンが入った。
また、この日、何かしらの賞を手にしたのはレビ一人ではなかった。12番でホールインワンを達成したイングランドのダニー・ウィレットが新型ボルボを手に入れたのである。
「あんな素敵な車をゲットできるなんて、ちょっとクールだね」とウィレットは新たに手に入れたV40クロスカントリーの新車について語った。「運転するのが楽しみだね」。
「ボルボはゴルフ界における最大にして最良のスポンサーの一つだから、この賞が勝ち取れたのは嬉しいね。ボルボは長年に亘りヨーロピアンツアーの一部でありつつけ、ゴルフに多くをもたらしてくれた。彼らのような存在があって、僕らはラッキーだね」。