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小林至博士のゴルフ余聞

米国での「プロ資格取得」挑戦記

2021/11/30 18:35

来年1月からアマ資格が変わる。賞金を受け取ることが可能になり、広告出演やスポンサーからの収入は無制限になるという。詳細は世界のゴルフを統括するR&AとUSGAのウェブサイトに譲るとして、どの競技であれ、アスリートとして高みを目指すには資金は必要ではある。

ご承知の通り、ゴルフにかかる費用は多額で、この改正の結果、才能ある若いゴルファーが競技を継続する一助となるのであれば素晴らしい。これで、日本でお馴染みの競技で、アマチュア資格が明確に残っているのは野球だけとなった。野球もゴルフほどではないが、競技人口の減少と多額の費用がかかることが課題である。裾野拡大のために、参考にすべきだろう。

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なんて書いているうちに、その昔、プロ資格を得ようと試みたことを思い出した。時は20世紀最後の2000年。全米プロゴルフ協会(PGAオブアメリカ、以下PGA、日本の日本プロゴルフ協会に相当)の会員資格取得のための第一関門の能力審査(Playing Ability Test、以下PAT)を受験した。

発端は、一度でいいから「全米オープン」の予選会に出てみたい、という思いからである。だが、アマチュアとしてエントリーする条件は、USGAのハンデ1.9以下。それは無理と悟りつつもあった。当時、滞米生活7年目、その直近4年は、仕事の関係でゴルフの都、フロリダ州オーランドに住んでいたこともあり、相当にやりこみ、150ラウンドした年もある。しかし、ハンデはピーク時で2.7だった。

ムリをムチャで可能にしてきたような気がする私でも、これ以上は難しいなあと観念していたところに、プロゴルファーであれば、無条件で予選会にエントリーできることを知った。しかも、USGAは、プロゴルファーであることの証明を求めていない。つまり、エントリーシートにプロフェッショナルとチェックマークを記せばOKだ。

とはいえ、全米オープンの予選に出るためだけに、“偽りのプロ”となるのは、ゴルフの精神に反する行為ではないか。ということで、調べて行きついたのがPATだった。PATは、一日36ホールをプレー、16オーバー以内であれば合格である。審査料は50ドル(いまは100ドル)で、受験自体は気軽なものだ。

ただし、PGA認定プロになるには、PAT合格後、レッスン法、コース管理、顧客管理、販売などの講習を受け、それらの実務に従事し、筆記試験に合格することが求められる。これら講習や筆記試験が難しいわけではなく、総費用も100万円とリーズナブルだが、会員資格を得るまでには最低8年を要するうえに、実務経験を得るために下働きをしなければならない。性根を据えてかからないと得られない資格である。現在、その数は2万9000人、ヘッドプロ(支配人)になれば、年収2000万円前後を安定的に稼げるようにもなれる。

そんな長い道のりを歩む覚悟はなく、「プロ」として全米オープン予選会出場するための免罪符にと挑戦した私のPATのスコアは、85-80で5ストローク及ばなかった。よく憶えているのが、完全ホールアウト(当たり前だが)だと、50~60㎝のいわゆる2フッターのパットを入れるのもそう簡単ではないということだった。(小林至・桜美林大学教授)

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小林至(こばやし・いたる)
1968年生まれ。江戸川大学教授を経て、2020年4月から桜美林大学(健康福祉学群)教授。92年、千葉ロッテにドラフト8位で入団。史上3人目の東大卒プロ野球選手となる。93年退団。翌年からアメリカに在住し、コロンビア大学で経営学修士号(MBA)取得。2002年から江戸川大学助教授となり、05年から14年まで福岡ソフトバンク球団取締役を兼任。「パシフィックリーグマーケティング」の立ち上げなどに尽力。近著に『スポーツの経済学』(PHP)など著書多数。

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